【ネタばれ有り】良作。突出してこれが良い!という物は無いが、安心して最後までプレイ出来る。序盤の泣き要素をもっと上手く最後まで使って欲しかったけれど・・・。
■積みゲー消化。
なんとなく数ある積みゲーからこのタイトルを選択、プレイ開始。
む、意外な泣き展開か?面白そうだとプレイすること2時間程・・・。
どこかでこの雰囲気、見たことあるな・・・と思いつつも一端、休憩。
保存してタイトル画面に戻って放置。
休憩後、再びPCの前に座って画面を見たときに、とある文字に気が付きました。
「秘密の小箱」
ああ、そうか、プリマステラか。
物語は全然、違う話だし、チームも違うので全く分かりませんでした。
プリマに似ているだけあって、共通√の雰囲気は穏やかな感じで終始進んでいきます。
基本的に「ある日、おぼっちゃま系」は大好物なのもあるのでしょうが、安定した
良作だと思います。
H後に短いですけどピロトークが完備されているのは好印象ですし、エンディングで
ちゃんと、結婚するのも小気味が良いです。
”結婚式”や”妊娠”の描写されていないのは非常に残念です。
作中で妊娠を臭わせる会話が多くあっただけに肩透かし気味ではあります。
以下、個別感想(ネタバレ有り)
■野々宮 菫√
昔からの旧知の仲、というだけあって菫自身には何もトラブルは起こらず安定して
らぶらぶしている所を楽しめます。
基本的には、菫√の時だけ現れるサブキャラ千歳が中心になって進むのですが、この千歳が
非常に可愛い。
子供らしさというか、実際の子供をよしよしとしてあげるような、そんな気分になります。
作中でも菫も拓都もそんな気持ちがよく出ていて微笑ましかったです。
ラストこそ、ちょっとだけハードな展開でしたが良いシナリオだったと思います。
小箱で千歳の自慰があったのはちょっとびっくりでしたが。
■戸鳩 茉莉菜√
記憶喪失という設定が拓都の過去と間接的に結びつく、意外性のある展開が面白かった。
良くある展開でお約束だと思いますが、思い詰めた茉莉菜が出国しようとするのを止めに空港へ
爆走するイベントは中々熱くて良かったです。
「プリンセスラバー」をちょっと思い出しちゃいました。
茉莉菜の妹も最初はどんな嫌みなキャラなんだろうとヤキモキしましたが、結果的に非常に良い子で
このシナリオにいいスパイスを与えていたと思います。
3メイドの中で唯一、身分の高い設定で記憶が戻った後も「ご主人様」と言うのは何となく違和感が
ありましたが、これも結果的には良いスパイスだったんでしょうね。
秘密の小箱のラストエピソードも個人的に大好きな展開で、優しい感じが非常に良かったですね。
■とばり√
何というか、唯一超展開発動なストーリー。
あの展開には、ちょっとびっくりしました。
とばりが攫われてしまった時は正直言って「ああ、陵辱展開はやめてくれよ・・・」と思ったり
しましたが、服さえ脱がされていないことにホッとしてみたりw
ただ、納得がいかなかったのはアラン、吉乃夫妻の存在とばあちゃんの関係。
二人のあの強さ(純粋な戦闘での)は、はっきり言ってそれまでの本作の雰囲気からは全くかけ離れて
いますし、なにより伏線がありません。
更に、ばあちゃんが「保険をかけておくか」と電話して夫妻を助っ人にしているのも不思議です。
他の√を見てみても夫妻とばあちゃんが過去に交流があった描写はありません。
この部分が非常に気になり、ちょっと評点を下げる事になっています。
また、これもありがちなんでしょうが、エンディングでとばりが成長し、大きくなり「可愛い女の子」
から「綺麗な女性」になっていたのも不意打ちで、印象深く心に残りました。
秘密の小箱で大きなとばりとのHがあったのも嬉しいですね。
■藍沢 美瓶子√
なんというか、幸薄いですよね、色々とw
美瓶子ENDなんでしょうが「BAD END」って画面見たときは笑ってしまいましたw
そして、秘密の小箱の最終エピソード。
必死に告白するも振られるという徹底ぶりw
かって、純愛系のゲームでここまで幸薄いヒロインはいたでしょうかw
まあ、個人的には好みでは無いヒロインだったのでどうでもよかったので、楽しめましたがw
■総 括
無難な良作、と言ったところでしょうか。
せっかく導入部に泣き部分があるのにも関わらず、その余韻は殆ど使われずにいたのが勿体ない。
まあ、ある意味、こういった展開こそ”かぐや”らしいと言えばそうなのですが・・・。
今作で私が一番、評価したのは冗談気味にこそ感想を書きましたが美瓶子の存在です。
好きなタイプのヒロインでは無いので、正直言って邪魔以外の何者でも無かったのですが
ああいう扱いで、汚れ役的な役割と分かってからは見方が変わりました。
※逆にいえば、あんな扱いされるなら登場させる必要なかったんじゃ?とも言いますが・・・w
見た目がヒロイン級のキャラが噛ませ犬的な扱いという大変珍しい例で、今後こういう立ち位置の
ヒロインは、まず見ないだろうと思います。
かぐやは随分と思い切った冒険をしたな、と言うことで私は一定の評価が出来ました。