海亀ェ
ここの作品は、相変わらずキッチリ作り込まれているのが、何よりも好印象。
内容的にも前作は微妙でしたが、今回はそれを見事に払拭できたんじゃないかと。
この物語は、共通から個別ルートへと進んでエンディングを迎えるまでは前振りに
過ぎません。そこで終わってたら、ぶっちゃけイマイチ睡眠導入剤だったりします。
しかし、過去からの因果が解き明かされ、現在へとつながる部分こそが個別の本編。
読み応えも、そこから飛躍的に跳ね上がります。
※プレイ中に何か既知感を覚え、何のタイトルだったかと必死に思い出して見たの
ですが、おぼろげ過ぎてハッキリしない。
おそらくは、リーフの「ルーツ」だったと思います。内容的に、あちらはスプリ
ガンもどきなので全然違いますが、シナリオの流れ的に「あれ?これってどっか
で読んだことある!」みたいな感覚を得てしまったので付け加えます。
主人公が他のヒロインを選んだときの、幼なじみヒロインがあまりにも不憫だとか
結局ショコラって、どんな精霊だったのかとか、主人公が毛玉に好かれる理由とか
細かい疑問や不満点はありますが、それぞれの物語から最終章へと進んでいく物語
もキッチリと完結しまとめられていて、読後の充実感はかなりのものでした。
ただ一つ言わせてください。
道で出会った亀の説明で「それも、海に住む亀では無く陸に住む亀で脚の形が云々」
とか言ってるのに、堂々と脚の形が完全にヒレである”海亀”のCGを出さないでく
ださい。これってギャグを狙ってやってるんじゃね?と、疑いたくなりましたよ。