トモセシュンサクの同人誌と思えばどう考えても80点行ける。暁本編の方にも書いたけど、この人のやり方は映画ではなく舞台。じゃあ書きたい物の本質はどこにあるのか、というと・・・
本質は我々オタクへの接待。
ねじ曲がっているが本当はすごい主人公、で我々オタクをくすぐっている。
俺はまだ本気出してないだけ、的な。だからこそ、絵を見て評価してあげるべき。
シナリオは、みんなが求めてるから、そしてスカスカだと買い手が損した気分になるから
つけたって所なんだと思う。
実際この会社、どう考えてもグラフィック重視。そして物書きの方は平均点の高さ重視。
そんなもの、ウケるに決まっている。どういうのがメイン層を喜ばせるか、
その逆算から作っているのだから。ライターが自己満足を極力しないのだから。
これだけ絵が良ければ、文章はこのくらいが丁度良い。
これ以上だと、絵の魅力を食いはじめる。みんな文章ばかり評価しはじめる。
だから82点。名作とは言えず、粗がないとは言えない、だが作品として非常に正しい。
ライターは、世界の構築と地の文ではなく、登場人物の魅力で押しつつセリフで関係を書くので、ただの装置である伏線を回収する気などさらさら無い。
だから舞台。その世界の説明など、外で演劇をやっていてセリフの中に「真っ暗だ」とか
入れざるを得なかったシェイクスピアの時代じゃあるまいし、ない。
あとトモセシュンサクは働き過ぎ。雑誌やラノベ挿絵で書きすぎ。倒れないで欲しい。
エロいから。エロゲーでエロいってのは文章に飽きるとやっぱり重要だから。