詩情溢れる文章に透明感に満ちた世界観。
私がこれまでプレイしたエロゲの中では、『美しい』という形容が最も似合う作品でした。
鬼畜凌辱ゲーの中、たまには純粋にこういう綺麗なエロゲをやるのも悪くは無いですね。
ただ、このようなゲームばかりやっていると、だんだん精神が擦り減ってしまう気がしますが。
他の方の感想にもある通り、綺麗すぎるが故にノベルゲームとしては少々退屈な所があるのですよね・・。
『健速の 清きに魚も 住みかねて もとの濁りの エロゲ恋しき』 なんちって・・
個別シナリオに関しては、やはりノーマル~アフターの流れが大変感動しました。
あと、ヒロインシナリオの中では、御波のシナリオが一番好きでしたね。
譬えるなら競技会で100m走の種目しか無いと宣告され中で、もともと100m走者であった御波。
終末が近づく世界の中で特異的な存在であった彼女のシナリオは、
健速氏の詩情溢れる文体も相まって、とても瑞々しく幻想的なストーリーでした。
最後に余談ですが、
震災の事を心に留めた上でこのゲームを振り返ると、このうえなく複雑な気分になります・・。
受け入れがたい世界の変容。そして元にあった日常。
その間の乖離は現実だと非常に難解であるようで・・。
お気に入りのシナリオ:御波シナリオ
お気に入りのキャラ:御波
お気に入りの曲:光と影