やるドラシリーズ一作目。夏を冠した作品。全体的に高水準な出来。
全体的に可もなく不可も無くと言った感じで、
個人的には正直いろいろとごった煮された印象が強い。
本作におけるキー要素は「かこひめの寝屋」という映画シナリオと、
それの主演を演じる事になる記憶喪失の少女赤坂美月。
この、赤坂美月のダブルキャスト(ネタバレなので伏せる)が本作の主題であるが、
分かってしまうと案外呆気なかったりする。
ミステリーやサスペンス慣れしている方がプレイすると、
若干物足りない所感を抱くかもしれない。
ただ決して力不足のシナリオというわけでは無く、
少なくともプレイしている間は話に没頭できる事は間違いない。
エンディングの数は結構多いが、
それぞれ探していく過程はアドベンチャーゲームとしてなかなか面白い。
中には笑えるエンディングや、ゾクっとくるエンディングもあり、
バリエーションが非常に豊富で飽きることはないだろう。
アニメーションは今でも充分満足できるレベル。
絵はナデシコの後藤圭二クオリティ。(美月とユリカはほんとそっくり)
声優さんの演技は抜群。
サウンドも非常に高品質。
特に主題歌のdoorは個人的に名曲である。
やるドラに興味があり、中古で安く入手できるのであれば、
とりあえずこの作品からプレイしてみるのがお勧めである。
笑いあり、ホラーあり、ミステリーありで、
「やるドラマ」というエンターテイメント性を満遍なく堪能することができる作品である。
お気に入りのシナリオ:二村のバッド(あの怖いやつ)
お気に入りのキャラ:赤坂志穂
お気に入りの曲:interval、door