温かく心地良い。一時の癒しの空間。
タイトルの通り、カルテット(弦楽四重奏)をテーマにしたお話。
西洋の音楽学院を舞台に、カルテットメンバーの四人の物語が綴られていきます。
大槍葦人氏の描く美しい背景や人物デザインが特徴的。
前作の白詰草話と同様に、FFDというシステムにより、
各々のキャラクターの心情心理が効果的に描写され、
視覚演出の有効性を実感させてくれます。
また、このゲーム最大の売りはなんといってもBGM。
プレイ後満足な気持ちで記憶を反芻していると、
ああ、主役は音楽だったんだなぁ、という感慨が強く湧き起ってきます。
ぼぅっとテキストを追いながら、時折静かに目を閉じ、クリックする指を休める。
そんな場面が度々ありました。
主人公のセリフにもありましたが、やっぱり音楽っていいなぁと改めて感じさせられます。
シナリオ展開は、若干ありきたりな事もあって全体的に薄味、
ともすれば印象に残りづらいかもしれませんが、
手軽に起動する事で一時の安らぎ空間に浸ることができる、そんな作品です。
お気に入りのシナリオ:シャルのシナリオ
お気に入りのキャラ:メイ
お気に入りの曲:咲き誇る季節