白さんと蓮ちゃんが可愛い。
『いろとりどりのセカイ』のFD。前作が主人公の「罪」に焦点が当てられていたのに対して、今作は「贖罪」に焦点が当てられている。前作でメインヒロインのために雁首そろえて捨て駒にしたサブヒロインに対しての贖罪が迫られる。正直な話、前作でのサブヒロインルートはあまり印象深くなかったが、今作はどのサブヒロインルートに対してもそれなりの盛り上がりが持たせられている。
○蓮ちゃんルート(加奈ちゃんルート) 95点
蓮ちゃんがとにかく健気で可愛い。
白さんとの再会シーンではずっと涙が滲んだ。特に「どうしよう、おかしいね。嘘がつけないよ、お母さん」のシーンでは涙がとめどなく溢れた。白さんが管理人さんのことを「お父さん」と呼ぶのも素晴らしい。
○とおるちゃんルート(澪ちゃんルート) 80点
とおるちゃんが可愛い。
「罪人は許されなければならない」という今作のテーマの象徴となるルート。始終 ( ;∀;)イイハナシダナー で終わったが、とおるちゃんの母親がとおるちゃんを探すために勇気を振り絞って人前で歌を歌うシーンには感動した。蓮ちゃんルートでもそうだったが、年のせいか、こう親が子を思う気持ちというのに弱い。
○白さん・真紅ちゃんルート(鏡ちゃんルート) 90点
白さんが可愛い。
物語の前半はメインルートへの伏線と、物語の後半の大逆転への布石のためのお話。(正直な話、鏡ちゃん必要だったかな。) 大逆転の末に白さんは想い人である蓮也さんと再会することが叶う。このシーンは涙が枯れて逆に涙が出なかった。個人的に「勇気を出して、最初の一歩だ」という鏡ちゃんの幸せの合言葉は好き。
○九重一家ルート(つかさちゃんルート) 85点
個人的に「働かなくてもいいセカイ」という世界設定に深い関心が持てた。善良なる国王による独裁的な社会主義というのは個人的に最良の政治体制だと思うのだが、物語後半にてクーデターにより国家が崩壊する。つかさちゃんの「私の大切な人を返せ」「私が悠馬さんの敵をとるんだ」にはとても胸の奥が熱くなった。「綺麗事はきれいなことだから、それでいいんだよ」何も考えずに綺麗事は綺麗事のままで生きてみたいと思った。
○藍ちゃんルート 95点
サブタイトル「それは、さよならのとき」の時点で涙が溢れる。主人公がしでかした罪の重さを端的に表現している。こればかりは全く言い訳ができない、正真正銘、主人公が犯した罪。短いがよくまとまったルートだと思う。
○真紅ちゃんルート 90点
主人公が恋を知りたいと思うようになったきっかけが語られる。大好きな実の母親に「大嫌いだったわ」と言われ、愛を知ることがなくその天寿を全うしてしまう。それが原因となり取り返しのつかないことをしでかしてしまう。それに対する贖罪の物語。青空ちゃんが鈴さんのことを「お母さん」と呼ぶところなんか胸が熱くなる。そこからの「いろとりどりの、ヒカリ」までの流れは落涙物。作中でユウマは真紅ちゃんが死んでしまうことは想定外だったと言っているが本当にそうなのだろうか。そもそもユウマの目的としては、藍との仲を裂いた鹿野上悠馬への復讐と、すぐに何でも諦めるレンに諦めないという選択をさせ続けることと、罪人である藍が許されるためにハクがレンに言った「大嫌い」の言葉を訂正して鹿野上悠馬を救い出すことにある。また、ユウマにとって一番大事なのはやはり藍ちゃんが幸せになることだろうから、新しい偽物のセカイで半透明の魔法使いとしてしか存在できない藍ちゃんは青空ちゃんと契約を交わす必要があった。でも、青空ちゃんが藍ちゃんと共謀して鹿野上悠馬を救い出す状況って、真紅ちゃんが大変なことになっていて、かつ鹿野上悠馬が動けないという状況しかありえないと思う。そうなると、真紅ちゃんは事故によって死んだのではなく、ユウマが意図的に死ぬように仕向けたと考えるのが妥当だと思う。全編を通してやはり真紅ちゃんは鹿野上悠馬のとばっちりを受けてるなあと思う。そこだけが残念。青空ちゃんはイケメン。