先が気になる展開
このゲーム,めちゃくちゃ面白い!まあグロい部分があったり,女の子が傷つくような描写があって,辛い部分もあるけど,非常に面白い作品です。
戦闘では最終的には勝利します。ぶっちゃけ少年漫画的なノリなので,そういうのが好きな人は楽しめそう。
ぶっちゃけ戦闘シーンは「Fate/stay night」よりも好きです。
ただ,主人公がマジで嫌いです。「へタレだから嫌い」とかそういうのではなく,「タイプ的に嫌い」ですね。
リアルで友達にはなりたくない。
性格が冷たすぎる。本人はカッコいいつもりなんだろうか?
どうにも我慢できない描写が多かったです。
死にそうになっている織江に対し,主人公は自分の力を使って助けようとする。それは立派。だけど・・・
織江「力を使い続けたら悠さんが死んじゃいます」
悠「・・・そんな・・・そんなことどうでもいいって言ったろ・・・俺は織江に生きて欲しいんだよ」
こんなことを言っていたくせに
織江「織江は死んでも・・・いいんです」
悠「バカなこというな!!」
悠「死んでもいいとか!俺が生きてればとか!そんなことされて,嬉しいはずないだろうが!」
自分のことしか考えていない。結局,「自分が悲しみたくない」だけだと思う。
主人公の行っていることは理解できるし,僕も同じ立場ならそうしていると思うけど「死んでもいいとか!俺が生きてればとか!そんなことされて,嬉しいはずないだろうが!」という言葉に説得力がなさすぎる。
その逆を考えようとしない。
悠が命を賭けて,織江を救おうとした結果,織江が助かり,悠が死んだ。
そんな状況を織江は喜ぶのだろうか?
答えは「否」であり,むしろ激しい悲しみが襲うであろう。
結局織江を助けても,織江は生きる気力をなくすだけ。
自分の力で織江を治そうと思うんだったら,織江を治して自分も生きるって気持ちでいかんとならんよ。
結局死ねば悲しむ人はたくさんいるわけだよ。
だから精一杯,一生懸命生きるべきだな。
「俺のことはどうでもいい。織江が生きてれば・・・」なんて自分本位な考え方でしかない。
この一連のやり取りは,織江ルート中で一番気に入らない箇所である。
まあその後の「諦めるな!」という悠の言葉はいいと思う。
確かにその通りだからな。
何事を諦めない。それが一番よ!
後,主人公の性格で,まだ嫌な部分が。まずすぐに人を疑ってかかる性格。
僕は人を疑うことが嫌いです。
もちろん疑うことが全くないわけではないですけども,まずは人を信じなきゃいけない。
人の話も聞こうとせず疑ってかかる部分も見て,本当に不快でした。
また,すぐに挑発に乗る性格。
挑発に乗りすぎ。敵に挑発されてすぐに熱くなる。
冷静に対処しないと勝てるもんも勝てないでしょ。
見ていて不快不快不快不快の嵐でした。
そんでもって「危ないから帰ってろ」とか。
見ていて気分悪かった。一人で何が出来るんだと。
まあ危ない目にあわせたくないとかいう気持ちはわかるが,ここまでしつこいくらいに,「巻き込みたくない」とかそういう類のことを繰り返されると,いい加減腹立ってくる。
嫌いですね,この主人公。
エイムをあんな奴呼ばわりは駄目でしょ。
幼馴染が彼女に殺されたって事実が気になるのはわかるが,明らかに現在のエイムと2年前のエイムとは様子が違うんだから事情を聴くべき。
あと「人が傷つくのは嫌だ」と繰り返すのがマジでウザイ。
僕もそう思うが,ここまで繰り返されるとうるさくて仕方ない。
そして凄い偉そう。
「俺の言うこと聞け!」的なキャラに感じる。
そんでもってすぐに人を傷つけるしな。感情で物を言うからそういうことになるんだ。人間として最低。
そして・・・エイムの「やっぱりあそこで殺しておくべきだった」という発言に対して,「簡単に殺すとか言うな!」とか言ってたのさ。それはもっともだが,主人公自身が「殺してやる!!!!」と言っているので説得力が全くない。
こんな性格でなんで好かれるの?理解できねぇよ・・・。
ルート別の評価。
まずパムルート。
素直に元の飼い主に犬を返すパムに対して・・・「パムが犬を返すことを悲しんでいない」と思う主人公。
鈍感にも程があるというか何というか。
つか,本当にパムが好きなんかって思うわな。
誰よりも悲しんでるのになぁ。
おまけに素直に犬を返した後に,冷たくなる主人公。
全く理解できんでした。
結局犬を返してもらい,パムと犬は仲良く遊ぶ。
そんな時に“彼”が表れた。まあラスボスだ。
そいつに犬を殺されるわけだ。
本当に残虐すぎて・・・命を何だと思っとるんだ。
見るのも辛かった。犬が好きな人はこのシーンは見ないほうがいいかも?「ゲームだから」と割り切れるなら見てもいいと思うけど。
陽愛ルート。
つか・・・キャラ的に好きになれなかった。
まあ面白かったけど,キャラがよかったらもっと面白くなったかも。
さて,文句は言いつつも大好きなこの作品。
やっぱり敵が“彼”以外は根からの悪人じゃない(彼も昔はここまで悪くはなかったようだが)っていうのも好感度が高い理由かな。
特に前川とか元刑事だし。なかなかいい奴だ。
前川ルートも何気に存在している。かなり面白かった。
後はテキストで目に付いた部分。
「少女の小さな両肩が呼吸のたびに激しく上下しているのを見るのは辛い。」
こういうのって多いけど,普通に「パムの両肩が・・・」でいいじゃん。大袈裟すぎる言い方だし,好かない。
エイムルートクリア後に攻略可能のアキノルート。
アキノは冷たい印象しかなかった(一部では優しさもあったが)が,このルートではアキノの隠れた優しさがにじみ出ています。
そしてそれ以上に残酷なルートかと・・・。
立ち絵があるキャラが死ぬのは辛い。
まあメインヒロインたちは死なないけどな。
前川ルートも秀逸。前川好きになったよw
そしておまけシナリオのアンズルート。
このルートの入る前に「他の未クリアルートがあったらそれからクリアするように」という注意書きの意味がわかりました。
・・・このスタッフは俺を笑いすぎの窒息死させるつもりかと。
マジで笑える。
しっかし,明らかに小学生(低学年)にしか見えない容姿の子をクリアする(しかもエロあり)のは,犯罪を犯しているような気分だ(笑
何にしても非常に面白いシナリオでした。
プレイしていて,なかなか止める事が出来ない。先が気になって気になって仕方がない。そんな作品です。
戦闘も「Fate/stay night」よりもずっとよかった。
エロは比較的薄い。もっと長くてもよかった気がする。
少年漫画のノリについてこれるなら是非プレイするべき。
個人的に名作。