[ 秋葉原 23日 工口イター ] 星空のメモリアが堅調。 絵の良さに関しては、ほぼ従来予想並で織り込まれていたものの、シナリオに関して、予想を上回る”感動系””泣き系”の良さ、後味の爽やかさが材料視されている。
市場では、
「18禁作品市場全体が冷え込み、弱含みのトレンドの中、
絵だけゲーの乱発、分割発売や、18禁⇔全年齢版の循環商法、
バグ満載での見切り発売など、不透明感がより一層強まっている。
こうしたなかでは、感動系でシナリオの良い、星空のメモリアなど、
個別材料ソフトが幕間つなぎ的に人気化しやすい」(国内証店アナリスト)
との声が出ている。
市場関係者の声
トライダーツ証店 ブラックトライダー氏
自ら制作した望遠鏡で、ガリレオ・ガリレイが天体観測を始めたのが1609年。
今年2009年は、その400年後にあたり、
国際連合は、本年を『世界天文年』と定めている。
その説明によると、「世界中の人々が夜空を見上げ、宇宙の中の地球や人間の存在に思いを馳せ、
自分なりの発見をしてもらうこと。それが世界天文年の目的です。」とのこと。
世界規模でのイベントが様々に企画され、
国内においても、各書店での『星空ブックフェア』の実施や、
各地でプラネタリウムによるキャンペーンが企画・催される。
そうした本年、これからのトレンド・流れにのっているのが、本作品『星空のメモリア』。
『星空』が物語のテーマになっている点は、今後の展開的にもタイムリーで、高く評価出来る。
そし明日証店 ナイン・ファントム氏
有能な企画者・ライターとして、丸戸史明氏や健速氏、田中ロミオ氏などがあげられるが、
『こいとれ』の出来の良さ、
そして本作品『星空のメモリア』の出来の素晴らしさを考慮すれば、
なかひろ氏も、底力充分で、
遥かに仰ぎ麗しく、名ライターの仲間入りを果たしたといえるのでは。
今後も、田中ロミオ氏や健速氏、丸戸史明氏同様に期待し注視したい。
メモリア証店 スプリング・エフェメラル嬢
「死神はゲームなんかしないわ」
「星空のメモリア? なに言ってるのかさっぱりだわ」
「ほんと、今夜のあなたもパカパカね」
「そもそも、死神は望遠鏡なんて覗かないわ」
「勘違いしないでね……」
「べ、べつに人見知りなんてしてないわ」
「どのヒロインが人気投票1位に輝くかって?」
「不正は……二度とやらないで、じゃないとちょん切るから」
個別ヒロインの雑感 とあるゲームの通行人
南星 明日歩
『W.L.O.』のあーちゃんも良かったのですが、
こちらのあーちゃんも、
重度の片耳難聴のハンデキャップを常に抱えながらも、周りに悟られないように、
なるべく自然に、明るく元気に振舞う、というキャラを演じている、
佐本さんの演技は、もっと褒められていいと思います。
南星総一朗との、絡み、
終盤の「夢に会いたい」で、プレイヤーもまさに早く、夢に会いたい!モードへ移行、
俄然ヒートアップで、次キャラ以降へ攻略意欲を高め勢いをつけてのEND。
姫榊 こもも
勝ち気なツンデレ。 根は生真面目でとても誠実。
CV:宮沢さん、Flyable Heartの皇天音同様に、強気なキャラは、とても合っていると思います。
むしろ、このシナリオでの注目は、ベタベタですが、姉妹の『絆と想い』。
とりわけ、妹・姫榊こさめに関しては、
序盤の好スタートから、
物腰が柔らかいというよりは、ふらふらっぷりに徐々に失速気味、
メア討伐のシーン、あまりの悪役っぷり、とりわけ、かーくんをぶった叩いたのは、やり過ぎ、
マイナス評価へ転落。
しかしながら、終盤のネタ・タネ証し、秘められた『想いと行動』が明かされた時、
キャラの評価が一変、↑↑↑↑↑。
………目頭が熱くなり、何かが溢れ出し………。
ご神体を持ち出して、うんぬんかんぬんといいますと、あのゲームを思い出しましたが?
そういえば、もこもこ役のCV:宮沢さん、
『恋の恋』では、歌を担当されていたのも記憶に新しいところでした。
蒼 衣鈴
♪はーーしーる、はしるー、衣鈴のトラッ‥
と、ちょっと毒舌で、ちんまくて可愛らしい後輩というポジション、『病弱な』妹もいますし、
KANONでいうところの美坂栞を連想。
ジャンル・仕事に貴賎なし、ですが、
CV:東かりんさん、『恋の恋』でも、魅力的なヒロインを演じてましたし、
星メモでも、魅力溢れる演技でしたし、
こういうジャンルでの仕事、フェアバリュー、より見直されて良いかと思います。
シナリオ終盤で、ヘタレでうざい千波があっと驚かせる大波乱&好演技。
あの『継ぎ接ぎだらけの望遠鏡』で、泣かされました。
姫榊 こさめ
‥‥‥ただの人間には興味ありません。
この作品の中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、
冒険でっしゃろ?
とまあ、姫榊こさめ自身、
幼少時に事故で他界し、物語登場時には、すでに人ならざるもの。
姉妹、母・万夜花、雪菜との絡み合い、支えも、
やはり、こももシナリオ時が天井かと。
とは言うものの、こさめルート、カップルになってからの掛け合いは、かなり良い感じでした。
それにしても、CV:楠木さんの、悪役っぷり、さすがの熱演でした。
小河坂 千波
一言で言えば、うざ可愛い。 まさに、ゆきうたの菜乃を連想。
アダルトな場面でも、ギャグ満載で面白いのは順当で妥当。
CV的には、やはり、本来お姉さん声が持ち味かと。
ルート的には、
オルゴールが飛び道具、泣かせ道具、
亡き父、そして、今の『家族』のありかた、と、
纏めには、これまた泣かされました。
親世代の物語が語られるという、シナリオ的に重要なルートでした。
乙津 夢
見た目の雰囲気と、病弱キャラ、CVも含めて魅力大という意味で、
ダメーポの音夢と、夢、ついうっかり間違えそうになりました。
夢は、物語的に、トゥルーシナリオ。
いくつかのキーワード、
『「あげパン」、死が見え隠れする病弱メインヒロイン、
せつないバッドエンドで時間を巻き戻して(=奇跡)で、力技にてハッピーエンド』
そういえば、
『「あんパン」、死が見え隠れする病弱メインヒロイン、
せつないバッドエンドで時間を巻き戻して(=奇跡)で、力技にてハッピーエンド』
ああ、クラナドの渚トゥルーシナリオのパク…オマージュですよね?
……俺たちは登り続ける。 長い、長い坂道を。
OPムービーにも、夢絡みのシーンが、隠されていたりと、さりげない演出もありつつ。
キャラの魅力は音夢に近く、シナリオ展開は渚トゥルーシナリオに近く、
泣かされるシーンも多かったものの、もうあと少し頑張れたのでは。
メア=S=エフェメラル
CV的に、カンパネラの方よりも、
このツンデレキャラは、バッチリ魅力ある好演技。
各シナリオで、良い感じに推移していたものの、
メアルート、
シナリオの纏めは、ぶつぎり、放り投げた感じの終わり方は、正直、残念でした。
最後にクリアしただけに、物足りないというよりは不満大。
お纏め。
主なネガティブ要素は3つ。
・インストール中に、マニュアルを捲っていたら隠しヒロインのネタバレが‥‥
・デバッグ関連の甘さ、発売日に修正パッチを公開
・メアルートの、ぶつぎりEND
ポジティブ要素は、
・絵の良さ
・パッチをあてれば、システムOK(W.L.O.はパッチをあてても酷かった)
・意外性も交ぜつつしっかり魅せる好キャストで、各ヒロインの魅力高い
・テキストを読むのに、ストレスを感じさせず、スムーズに折りあえた
・体験版で予想していたよりも、シナリオが良くて、全般的に楽しめた
・と言いますか、”感動系””泣き系”物語で、各シナリオ終盤で、目頭が熱く‥‥
・具体的には、親世代と絡む設定・シナリオ伏線の解放、謎解きが見事
・基本王道シナリオも、随所に変化球を混ぜ、ミスリード演出も鮮やか
・ヘッドフォンで聴くと、ありえないぐらいに音質の良さが際立つ
・音楽の良さ、ここぞという場面で「星の夢」「星空のメモリア」が流れるのは反則
など、多数。
ライター・なかひろ氏が、鍵系の同人作品を創作されていますように、
『Kanon』『CLANNAD』を楽しめた(あるいは泣けた)ならば、
具体例として、
∴ Kanonの真琴シナリオ終盤で泣いた
∴ Kanonの御坂ビリビリ、いや美坂姉妹シナリオで泣いた
∴ Kanonのうぐぅルートラスト、秋子さんの一言、
「………………、その時に、木の上から落ちた女の子、
7年間戻らなかった意識が、今朝戻ったんですって。その女の子の名前が、たしか……」
これで、………目頭が熱くなり、何かが溢れ出した………。
∴ CLANNADのことみルート、終盤『トランク』のエピソードで号泣した
上記のような方は、
本作品『星空のメモリア』も面白おかしく楽しみつつ、良い意味で泣かされ、
後味の爽やかさ、心地良さを味わえると、思います。
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長文ネタ、
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