センセーショナルな扱いを受けたせいで玉虫色の評価になりやすい作品。私は良作だと思う。
メーカーと絵柄で購入は見送っていたけど、評判が良かったので試みに購入。
コンプした感想は、評判ほど素晴らしい内容だとは思わなかったけど、
十分に良作の範囲といった感じ。
特にシナリオとシステムはマッチしていてなかなか面白いです。
狂ってしまった運命の輪を戻すため、
キーワードを用いて徐々に謎を解明していくというもの。
キーワードを投げかけると相手から反応があり、
新たなキーワードが貰えたり別の展開が待っています。
また、間違えたキーワードを投げかけてもやり直す事が出来るし、
気になったポイントへ戻って何度も試行錯誤する事も可能です。
トライ&エラーを繰り返す事によって、徐々に謎が明らかになっていき
最後にはハッピーエンドを迎えるという流れになっているので、
クリアした時は結構な達成感を覚えます。
しかし、その一方で不満も多めです。
キーワードが文字通り鍵になっている本作ですが、
多くの場面で相手から反応のあるキーワードは少ないですし
正解と思われるキーワードでも無反応という事が多々あって
完成度はもう少しといった所。
例えば「噂話」は正解で「噂」は不正解とか、
懐中時計にメモがあった事を指摘する場面で
「懐中時計」は正解で「メモ」は不正解など。
また、目的のシーンへ戻ってやり直すにしても
同エリア内なら移動制限は無いけど、
他エリアへの移動はリスタートポイント間経由でしか出来ない事や、
運命量の増減によって目的の場面へ行く前にやり直しを要求されてしまう事があるなど、
色々なところでストレスがたまる仕様になっています。
慣れないうちは、
Aさん死亡→やり直しで復活→Bさん死亡→やり直しで復活→Aさん死亡…
のスパイラルに陥ったりもしました。
自力クリアはなかなか大変です。
一応、ヒントも使わず攻略サイトも見ないでクリアは出来ましたが、
コンプは断念、結局攻略サイトのお世話になりました。
(一度クリアしてコンプ目指して頑張っているうちに全てをなかったことにされて、
もう一回やり直しするも回収出来ないチャートが出来てしまい3周目で諦めました…。)
この辺りも本作で感じたストレスの一因かも知れません…w
ただ、総評としては全体的に良く考えられている作りになっており、
伏線回収や謎の解明で楽しめるので、プレイする価値はあると思います。
コンプしたおまけも用意されているので、是非最後までプレイしてみて下さい。
おまけは素晴らしい物だ。
しかし、実は私はこの作品に対してよく引き合いに出されるゲームをほとんどプレイしていないので
その辺りでも人によって評価は変わってしまうんでしょうね。
プレイヤーが事前に得た情報や立場によって、評価がガラリと変わりやすい作品なんだと思います。