抜きゲーと萌えゲーの良いとこどりをしようとして中途半端になってしまった感じ。サキュバスだけにコウモリちっくな作品。でもシーン的には結構良かったのでまぁいいか。
基本的には「淫魔とラブラブ異文化交流するADV」というテーマ通りの内容。
うん、テーマ通りの内容なんだけど…個人的には構成に問題があったように感じました。
何が問題かっていうと、
本作は最終的に1人のヒロインと結ばれて個別エンドを迎える流れとなっているんですが、
そもそも個別ルートに入る前の段階で全ヒロインとスケベしちゃってるんですよね。
本番を済ませているのはルナだけではあるんですが、
「君だけを愛する!」といって終わるゲームとしてはどうなんだと。
これじゃあルナルート以外では、
「確かにルナとやったけど、でもお前が好きやねん」
っていうチャラい描写になってしまう。
というか、プロローグをやればわかるけど、
あれだけお互い好意を寄せ合っている流れからこれは明らかに不自然。
しかもルナはずっと主人公にベタ惚れだから、
他のヒロインと結ばれるとルナを振る形になってしまう。
あんだけ薄幸の美少女を強調して描いたすげー良い娘を振るんだから心が痛い。
これじゃあ下半身はスッキリしても胸はスッキリしないよ…。
じゃあそのルナルートだとどうなるかというと
一通り他のヒロインと非本番シーンが終わってから
「やっぱりルナが1番好きだ!他のヒロインとやったけどあれはセーフ…!
本番じゃなかったから圧倒的セーフ…!」
っていう言い訳がましい構図になってしまう。
どう見てもアウトです。
純粋な抜きゲーなら
「他のヒロインが1番でもいいから私も愛して!」
でシーンに持っていけばいいんだけど、
これは純愛を装っているからそんな展開はほとんどありません。
唯一、おまけルートでそれっぽい展開になりますが
おまけだし結局最後は1人のヒロインと個別エンドになるし。
なんというか
抜きゲー「無駄に我慢しないでもっと据え膳をガツガツ食えよ!」
萌えゲー「やることやってから1人に操を立てて中途半端なんだよ!」
というやりとりが思い浮かびます。
まさにコウモリ。
いやまぁ抜きゲーとして見ればヒロインとイチャイチャ和姦しているので
十分に作品としての体を成してはいるんですが、
私としてはどっちつかずに感じられて勿体無いなぁと。
特に序盤でルナに肩入れしてしまったので
もっと純愛和姦ゲーなら良かったのに。
まぁそれはおいといて、
肝心のえちぃシーンはというと全部で50シーン。
内訳は
ルナ:10
リエル:11(リエルだけ1シーンルナとの3Pあり)
ティア:9
ユフィ:12
その他:8
その他の内訳は
エリス:4
ラミア:1
ルナ&ティア:1
リエル&ユフィ:1
リエル&ノエル:1
内容は結構ノーマルなのが多い。
でもエロい。CGがヤバイ。これはえれくとせざるをえない。
しかしシーンの不満としては
ときどき術を使って特殊なプレイをするものがあるけど
そこまで多くは無い事。サキュバスゲーなんだからもっと多くても良かった気がする。
あとは「夜はまだまだこれからだ」って言っておいて
画面暗転して終わりなシーンが何個かあった事。
そして何より、ノエルが1シーンのみでしかも単独シーンが無い事…orz
でも何度も言うように、抜きゲーとして見ても十分及第点だと思います。
総評としては
個人的には物凄く好みな作品だったけど、
少しだけズレてしまっており非常に勿体無い。
でも物凄く好みに近い作品だったから買って良かった。
でもやっぱり勿体無い、というもどかしい感じです。
野球で例えると
得意なコースからボール1個分だけ上にきて
思わず手を出したけど「うはぁぁん」ってなってしまった感じ。
結果的にはヒットだったけど。
サッカーで例えると
急にボールが来たのでビックリしてヘロヘロシュートになってしまった感じ。
結果的にはゴールしたけど。
まぁ私のように中途半端に「純愛」面に期待しなければ
良作だと思うので絵が気に入った方にはとてもオススメ出来ます。