まだ本作のコンプリートには至っていませんが、この作品に対して筆者が思うところを1つ1つ此処に書き留めておこうと思います。
まだ本作のコンプリートには至っていませんが、この作品に対して筆者が思うところを1つ1つ此処に書き留めておこうと思います。
登録日は10月8日となっていますが、実際にプレイし始めたのは8月上旬からです。総プレイ時間は100時間程度。バトルモードの制覇を目指すならばまだまだ増えるでしょう。さて、ここからこの作品の様々な要素を項目別に分け、各項目に自分なりの感想を交えながら色々書いていきます。特に字数などは全く考えずに書いているので、あまりにダラダラとして纏まりに欠けている部分もあるやもしれません。あと文体が稚拙で語彙も貧弱ですが、そのあたりは大目にみてやって頂きたく思います。
【シナリオ】
唐突ですが、まず基本的に本作のシナリオはどうしても冗長感が拭えない部分があります。筆者はさほど苦痛に感じなかったのですが、共通√などでよく見られる生徒会のある種独特としたノリは合う人には合いますし、合わない人にはとことん合わず、それが長々と続くとなるとマイナスポイントになり兼ねないところではあると思います。ただ、物語序盤での親睦会やキラフェスの準備、試験前の勉強会にお泊り会だったりとか、生徒会メンバーが集まって和気藹々と談笑している様子は、筆者の目にはとても微笑ましく映りました。サブキャラに至っても個性が強く、雰囲気作りに一役買っていましたね。ヘレナやパッキーなんかは特に印象が濃かったかなと。キラフェスが無事に成功し、生徒会の皆でサイダーの祝杯をあげるところまでが共通√。ここまでは攻略したいヒロインを一途に追っかけて頭を空っぽにしながら読むのがいいですね。特にシナリオの本筋に関わる設定なんかは殆ど出てきませんし。ノリも比較的軽いものが多いですから。その後に2ndOPが流れ、準個別√が11月末まで続きます。ここでシナリオ最後のイベントである聖夜祭の準備に移っていくのですが、ここで漸くリ・クリエのエネルギーを利用して己の望みを叶えんと、ソルティアやバイラスといった本作の悪役的ポジションの方々が登場します。このあたりから本格的にリ・クリエと関わっていくことになりますね。リ・クリエの力を増幅させるという共通の目的を持った七大魔将対、それを食い止めんとする流星生徒会のメンバー。わかり易い構図です。舞台は人間界の流星町のみで、魔界や天界に行くこともないのですが、なにせ世界の命運がかかっているものですから、世界観のスケール自体は大きくなくとも、場面によっては緊張感や高揚感を持たせてくれる展開があったりして、物語に深みを与えていたのは個人的に好印象。あと初めてソルティアが登場した時なんかは多少混乱しましたが(聖沙√では唐突だったもので)、シナリオの構造自体はさほど複雑でもないので話の内容についていけず困ることはないと思います。そしてこの準個別√で好感度のより高かった側のヒロインと最終個別√にて結ばれることになります。
さて個別√に関しては、本命である聖沙を一番初めに攻略し、その後にナナカ→ロロット→リア→アゼルと続きます。なぜ聖沙が本命だったかといえば、理由は主に見た目や設定によるところが大きいです。気に入った点をかいつまんで挙げるなら、金髪・ツインテール・碧眼・お嬢様・おっぱい・高飛車・ツンデレ・成績優秀・寂しがり屋・努力家etc...と枚挙に暇がありません。と、ヒロインのことに関してはおいおい別項目に書き起こすとして、聖沙√では下着泥棒の犯人を捕まえる為にあれやこれや策を講じたり、夜に流星町の公園で一緒にご飯食べたりと平和的なイベントが多い中で、やはり一番印象に残っているのはナナカと主人公との三角関係による葛藤ですね。友達であるナナカの気持ちを知って自分の気持ちに嘘をつき続ける聖沙は見ていて辛いものがありました。その後紆余曲折を経て、犬猿状態にあったナナカとは無事に仲直りできるのですが、その方法が歌。歌で仲直り...。いや、まあこういうのもありなんでしょうね、きっと。聖沙の歌声とCGの美しさが相まってなんといいますかロマンティックな雰囲気?でしたし。あのシーンは好きですよ本当に。ちなみに聖沙√のラスボスを担当するのはリ・クリエの力で覚醒したバイラス。『君となら、きっと大丈夫』というステージタイトルもラスボス戦にぴったりの名前でいいですね。そしてリ・クリエの危機を回避し、聖夜祭を終えた後に主人公と聖沙が二人で、雪が降る中(降っていた筈)聖沙の家へと向かうところでEND。それまで聖沙は主人公が家に来ることを頑なに拒んでいましたが、結局その理由が語られることはありません。全ての物事に決着がついていない中途半端な状態が嫌だったのでしょうか。別段そういうのは分からないでもないんですが。とにかく聖沙の終始ツンデレな態度と時折垣間見せる素直なところを見ることができただけでも満腹です。それからナナカ√。幼馴染で主人公との付き合いが一番長く、ヒロインの中では優位なポジションにあるナナカが優柔不断なために中々一歩踏み出せないところを、さっちんに背中を押してもらいながら主人公との距離を更に縮めていこうという話。中にはお腹や胸が痛い演技をして主人公に撫でて貰おうなんて無理やりなのもありましたが。ある時不意のことでナナカと主人公はキスを交わし、それからというもの互いが互いを一層意識し始めるようになります。戦闘訓練で主人公と組になって大喜びしたり、聖夜祭でメイド喫茶を開き、サプライズで主人公に手作りのスウィーツをご馳走するために、慣れない菓子作りに励んだりもして。ナナカが主人公に一途で一生懸命な子であることが伝わってきます。がそんな幼馴染ヒロインとして魅力充分なナナカは、ある時自身が魔族と人間のハーフであることが生徒会メンバーに露呈し、そんな自分は嫌われるに違いないと思い込んで一人飛び出すわけですが、勿論生徒会メンバーはその事実を知ってもナナカのことを嫌うはずありませんし、主人公の説得の甲斐あって無事に復帰します。それまで幼馴染であるナナカが自分のことを好きなはずがないと勝手に思い込んでいた主人公も自分の気持ちを伝え、晴れて恋人関係に。にしてもナナカ√の主人公は色々と鈍すぎませんか?その後主の代行者として世界を再創造すべく聖夜祭の日に現れたアゼルと決戦。聖夜祭の邪魔はさせまいとこれを鎮める。無事に聖夜祭を迎えてハッピーエンド、といった具合です。個人的には恋人関係になった二人が甘い時間を一緒に過ごすところをもっと観たかったわけです、純粋に。なにせエピローグが短いもので...。余談ですが、主人公とバイラスの前にアゼルが神々しいオーラを纏って現れた際のCGは、あまりにカリスマ性があって思わず鳥肌がたってしまった程です...。3人目はロロット。恥ずかしながらこのあたりから記憶がやや曖昧なのですが、たしか終盤アゼルがリ・クリエの一件で天界へ帰還しなくてはならなくなり、主人公に思いを寄せるロロットは始め主人公の傍に居続けるつもりであったのが、アゼルを1人で行かせるのがどうしても不安でエミリナと共に天界へ行く決意をしたんですよね。そして皆との別れ際、感謝の気持ちを込めて皆に手編みのマフラーを贈り、主人公には自分たちが何処にいてもいつも一緒であるという証として指輪を贈る。婚約の意味合いも含まれていたような。BGMが『eternal twinkle』に切り替わると同時に二つの指輪のCGが映し出される演出はホント卑怯です。気付けば感極まって泣いていました。それから3、4ヶ月が経過し、ロロットはまた人間界にやってきて生徒会メンバーと再会を果たすんですが、その時の言葉が“お帰り!”の一言だけだったのがどうにもあっさりしていて残念。このタイミングでも相変わらず生徒会は軽いノリなのかと。そして4人目にリア。リア√は主人公と、魔王に憧れているリアがお互いに一緒の時間を過ごし、共にリ・クリエとその影響による騒動に立ち向かっていく中でお互いを徐々に意識するようになり、やがては結ばれていく...と、話の筋としてはあまり起伏の無い、良く言えば王道な展開であったと記憶しています。聖夜祭の前に隠れて苦手なダンスの練習に励んだり、七不思議の調査で怖いものや暗い場所が苦手なのに強がってみせたり、主人公の前ではあくまで立派な先輩として振舞おうとする姿は、いつものお姉さんキャラとのギャップもあって中々に可愛いらしい。それでもやっぱりシナリオの方面ではもう少し大きな動きが欲しかったかな、と。その代わりバトル面は他√に比べると充実してましたね。さて最後はアゼル√なんですが、物語序盤に転校してくる形で登場する彼女は、最初は誰に対してもそっけない態度で誰とも打ち解けようとせず、話しかけてもろくに返事も返さないぐらいガードの硬い女の子だったのが、生徒会メンバー(特に主人公)と関わっていく中で徐々に性格が丸くなっていき(というより人間らしく)、物語中盤では主人公の前で笑顔まで見せるようになります。この√は彼女のそういった変化の過程が見所として大きなウェイトを占めているように感じます。ナナカと一緒に初めてのラーメンを食べるシーンなんかは見ていて和みましたね。物語の終盤にかけては自身に宿る神の力が独りでに暴走し、このままでは主人公だけでなくその周りの人間まで傷つけてしまうだろうと考えたアゼルは、主人公にその手で自身を討つことをお願いするんですが、主人公の告白?の甲斐あってリ・クリエをアゼルの体から離すことに成功。その後バイラスの体に乗り移るものの、アゼルの力を借りた生徒会メンバーによりこれを撃破。物語はこれまで以上の大団円を迎えます。この√は話として非常に纏まりがあったと思いますし、アゼルのことを今まで以上に好きになれました。それにしてもアゼルの変化っぷりには終始悶えっぱなしでしたね。エピローグではとびきりの笑顔も見せてくれましたし。さて、個別√の雑感はここまでとします。
ここからは少し余談めいた話なんですが、本作はパロディ要素が強く、ちょっとした掛け合いの中やシナリオのサブタイトル、バトル時のボイスなど至る所に散りばめられています。なので元ネタを知っているとその分面白みが増すかもしれません。そして最後にBadENDに関して。ある手順を踏むことでBadENDを見ることが出来るのですが、数が豊富で中にはネタ的な意味でよくできているものもあるので一見の価値アリ。特に筆者のお気に入りは宇宙漂流と大賢者覚醒、遅刻の黙示録、百年部屋あたり。どれも絶望的な状況になるにも関わらず終始ギャグ調で語られるので読後感といいますか後味があまり悪くない。百年部屋は条件がキツイですのでその点は注意。紫央やエミリナのENDも簡素ながらちゃんと用意されていて、そのあたりも好印象。
【登場人物】
まずはヒロインから。
▼聖沙・B・クリステレス
流星生徒会副会長。守護天使はエクラエル。彼女は本作の大本命であり、その魅力に関しましては先のシナリオ項目で説明した通りですのでその部分は割愛します。そこに更に付け加えるならば、まず戦闘服が生徒会メンバーの中でダントツでお気に入りなこと。強調すべき部分はきちんと強調されてますし、白とクリムゾン?の二色を基調とした衣装の配色にちょっと洒落た飾り付きの帽子(正確に名前があるものなのかは不明)も魔法少女らしくて大変素晴らしい。加えて彼女の戦闘スタイルはスピードタイプの弓使い。本作をプレイする以前、筆者の中では聖沙は素早い動きで敵を翻弄し遠距離からスタイリッシュに味方をサポートするような立ち回りのイメージだったので、そのイメージもとい理想がぴったり当てはまった点もプラス。バトル中でのカットインCGの中で彼女が弓を構えながらウインクしているCGは特に気に入ってます。基本的にはラッシュ稼ぎとスタン削りがバトルでの役割ですね。また、Hシーンでは彼女とHする際に彼女の衣装を着せたままにするか、脱がせるかの選択肢が用意されており、一粒で二度味わえる仕様となっているのは嬉しい限り。実用性も抜群。他のヒロインには選択肢は無く、これは公式的に聖沙が優遇されているということでしょうか。くどいようですが、聖沙のツンデレな態度は見ていて本当に飽きません。プライドの高さ故に頑張って意地を張っている姿はいじらしくて愛おしくてしかたがないのです。そしてそれが一変素直な態度に変わった時には...。
▼夕霧ナナカ
流星生徒会会計。守護天使はヴァルカネル。生まれも育ちも流星町の江戸っ子。江戸っ子属性というと少し珍しい気もしますね。とにかく彼女は幼馴染ヒロインとして大変魅力的。過去に公式の人気投票で1位に輝けたのも、一通りプレイし終えた今なら納得できる気がします。本編ではことあるごとに主人公を意識してもじもじしているところなんか凄く可愛い。また主人公が自分以外の女の子といると、ついつい嫉妬して主人公にもそっけない態度を取ってしまう。可愛いです。なんといいますか年頃の女の子というにはヒロインの中で彼女が一番しっくりきますね。バトルではバリバリ攻撃専門の剣使い。主人公が不在の時なんかは彼女が強力なダメージソースとなります。EX技も火力十分。魔族状態だと更に強いです。あと彼女は胸の大きさを気にしているかのような節が時たま見受けられるのですが、そこそこ大きいと思うのですが?見たところ少なくとも平均以上はあるのでは。
▼ロロット・ローゼンクロイツ
流星生徒会書記。守護天使はスリセル。ローゼンクロイツ家の本物の大令嬢かと思いきや、正体は天使。序盤から周りにはバレバレなんですが、本人は隠し通していると思い込んでいるご様子。天界から来たので当然といえば当然ですが、多少世間知らずだったり、素で天然な部分があります。そこが彼女の魅力なんですが、如何せん個性の強い生徒会メンバーの中ではやや個性負けしている気も。あと何の躊躇いも無く毒を吐いたりもします。そこも魅力...の筈。バトルではヒール役の杖使い。まだバトルに慣れていない頃は彼女の回復EXに助けられたことも多々ありました。ただ、難易度Hard設定ですと、クリア=ノーダメージが基本の図式になってきますので、役割的な問題で必然的に出番が殆ど無くなってしまうのがいただけないですね。
▼九浄リア
生徒会相談役。守護天使はルミエル。母性と包容力に溢れたお姉さんキャラ。後輩の面倒見が良くて、肝心な時は皆を支え、時には引っ張ってくれる、頼れる先輩さんです。ただ、時たま子供じみた態度をとることもあり、大人っぽく見える彼女もまだまだ他の皆と同じ成長過程にある女の子なんだな、と思わせてくれます。そしてHシーンでの実用性は折り紙つき。主人公も執拗に胸ばかりいじくり倒してくれるので、お世話になった方も多いのではと思います。バトルでは補助役の槍使い。彼女のEX技は非常に有用で、相手をノックバックさせるだけでなく相手のEXゲージを大幅に減らす、というもの。中盤以降の強敵相手には欠かせない技でしたね。
▼アゼル
生徒会記録係代理補佐。基本的に無口で表情も読めず、何を考えているのか分からない、ある種神秘的なオーラを放っている不思議系女子。ただ、シナリオの方でも触れましたが、彼女は様々な人間と出逢い触れ合う中で、徐々に人間らしさを持ち、他者に心を開いていきます。流星町の人々と交流したり、メリロットを姉のように慕ったり、趣味としてカメラで写真を撮ることに喜びを覚えたり。こういった箇所によく表れていますね。こうして序盤の雰囲気から一変した彼女の成長振りを見て、そして年頃の女の子らしい振る舞いをするようになった彼女を見て、どこか安心感のようなものを覚えました。それにしても彼女は学園の帽子が本当によく似合ってますね。髪型的にも。ちなみに本作ではどう足掻いても、彼女をバトルで操作することは出来ないみたいです。残念。
次にサブキャラです。
▼大賢者パッキー
本作の変態枠。クルくるのような終始ドタバタな雰囲気の作品には、彼のような存在が必要不可欠ですね。よく霊術の的になったり、踏まれたり撃たれたりで散々な目にあっている苦労人。いざというときは主人公たちに助言をくれたりもする。彼のアシスト技『百八式波動弾』は結構お気に入りです。
▼九浄ヘレナ
本作の変人枠。パッキーと同じく彼女も必要不可欠な存在です。神出鬼没で主人公たちにちょっかいを出すこともあれば、生徒会の活動を間接的に手助けしてくれたりもして、皆の保護者的な立ち位置の人です。彼女の突飛な発言にはよく笑わせてもらいました。
▼メリロット
流星学園のお淑やかな図書館司書さん。普段は落ち着きのある物腰の女性で、やや近寄りがたい雰囲気があります。そういった面も非常に筆者好みなんですが、ヘレナあたりにいじられて取り乱したりするメリロットさんも可愛い。移植版では晴れてヒロインに昇格。感無量です。
▼御陵彩錦
通称ぶぶづけ。和菓子倶楽部の部長であり、リアの親友にあたります。ナナカのイジリ役としては一番の適役。
▼高橋さちほ
通称さっちん。ナナカの親友にあたるやくざの娘。普段のおちゃらけた態度とは裏腹に、妙に的を射たような発言をすることもあります。ナナカ√では、彼女の恋路を陰ながら支えてくれる親友思いの優しい?子です。
▼飛鳥井紫央
聖沙の従姉妹にあたる本作の巫女枠。彼女関連のイベントでは小難しい単語やちょっとした雑学的な知識がよく出てくるので勉強になります。
▼リースリング遠山
本名は民子。ロロットおつきの凄腕執事で、かつては傭兵だったため銃器の扱いなどにも長けています。彼女の専用ENDは特にインパクト大。
▼エミリナ
人見知りの激しいロロットの親友。親友であるロロットの身を案じて彼女も人間界にやってきます。赤面したり言葉に詰まったときの表情が可愛らしいですね。
登場人物に関してはここまでです。後半がだいぶ説明的だったのは気のせいですね。
【CG】
作品の主ジャンルである魔法少女らしい、美しいというより可愛らしさに特化した絵柄は本作の雰囲気にぴったりです。特に違和感を感じたようなCGはありませんが、やはり通常イベントのCGが量的に少し物足りないという気はしました。特に聖沙√ではエピローグというより物語の最後を飾るようなCG自体が無かったのは残念(移植版では存在するみたいです)。ただ、バトルでのカットインCGも多数存在するため仕方がないといえば仕方がないかもしれません。鑑賞モードで変身シーンも一緒に閲覧できるのは地味に嬉しかったり。ナナカのCGは通常状態と魔族状態で纏うオーラや目の色が変わっていたりと細かな違いがきっちり描かれている点も評価。ヒロインたちの立ち絵に関しても、表情がその時々で様々に変化し、その人物の感情の機微がより汲み取りやすくなっていますし、制服姿以外の私服姿などもきちんと用意されていた点に関しても満足です。
【BGM】
戦闘曲に関してはどれも高揚感溢れる熱い曲に仕上がっており、バトルシーンを更に盛り上げます。雑魚戦は雑魚戦らしく、強敵は強敵らしく、といった具合に曲の方向性もバリエーション豊富。好きな曲はと聞かれれば、『Dance With Peeress!!』と『Chant of Seraph』の二楽曲です。どちらもメリロットやアゼルといった強敵が相手の場合に流れる曲で、バトルでの緊迫感が増すこと請け負いです。バトルシーンで初めてこれらの曲を耳にした時は鳥肌モノでした。勿論他の楽曲もそうですが、BGM鑑賞モードで何度聴いたか分かりません。そしてイベント曲の方もプレイしている間に自然と耳に残っていくような、印象的なものが殆どです。各々の人物のテーマ曲に関しては、その人物を表すのに相応しい、個性のあるものとなっています。サリーちゃんの『小悪魔スマイル』なんかは聴いていてこちらも元気になりますね。それから『Recollection』や『ユメミボシ★boom! boom!-Piano Arrange-』といった聴いているだけで少しウルッときてしまうような曲もあったり。本作をプレイするにあたって、戦闘曲以外は正直あまり期待していなかったのでこれは嬉しい誤算です。
【歌・ムービー】
こちらもBGMに負けず劣らず完成度が高いです。本作のイメージと重なる、底抜けに明るい曲調の『ユメミボシ★boom! boom!』だとか、物語前半の軽快なノリからややシリアスな展開へとの繋ぎ目に流れる『Growth of mind』など。特に『Growth of mind』はどこか落ち着きのある流れるようなメロディに加え、ヒロインたちの真っ直ぐな気持ちがそのままの形で表現されたような歌詞が秀逸です。筆者の中では一番のお気に入りですね。それから可愛らしい歌詞が特徴の『ミラ☆クル クリスマス』や、物語の感動シーンを飾るに相応しい『eternal twinkle』などもその場の雰囲気をしっかり後押しします。あとは本編冒頭で流れるOPムービーですが、所々が気合の入ったアニメーションになっており、サビの部分なんかは歌の盛り上がりに呼応するような非常に躍動感溢れる動きをします。思わず何度も見返してしまいましたね。実は本作に興味を持つきっかけになった部分だったりもします。
【バトルシステム】
そして忘れてはいけないのがバトルシステム。本作をプレイされている方の中にはこの部分が目当てであった方もいらっしゃるかもしれないくらいによく練られています。バトル画面のインターフェースは大変わかり易いもので、画面中央に敷かれているタイムライン上を味方や敵のアイコンが右からどんどん流れてくる様は見ていて気持ちがいいです(言葉にし辛くてあやふやな表現で誤魔化す)。戦闘のペースも非常にスピード感があり、攻撃エフェクトやカットインなどの派手な演出も相まって、プレイしていてストレスは感じませんし退屈しません。カットインの最中ではヒロインや主人公の目口が動いたりして臨場感が増しています。強敵と対峙する際に現れる魔法陣なんかもいい味出してます。サブキャラも直接戦闘に参加できないものの、アシストキャラとして味方を支援してくれます。場合によっては相手にしている敵キャラがアシストキャラとしてその敵キャラ(つまり自身)に攻撃を繰り出すというなんともシュールな現象が起こったり...。それからバトル専用のボイスも多数収録されており、戦闘開始前・スタート直後・Actバー到達時・コマンド選択時・攻撃時・行動後etc...と、これでもかといわんばかりに喋ります。戦闘によっては専用のボイスも用意されており、本当に細かな部分にまで拘っているのが伝わってきます。本編ではバトルモードを初めて体験するプレイヤーのために丁寧なチュートリアルが設けられているのもGood。システムについていけない、なんてことは勿論ありませんでした。難易度は大きくEasy・Normal・Hardの三つに分かれており、シナリオもバトルも両方楽しみたいという方にはNormal設定がオススメです。というのもEasy設定ではEXゲージが溜まっている状態ならば、味方は見境無くEXスキルを勝手に発動していくがためにこちらは戦略が立てにくいということ、逆にHard設定では運要素が強く絡みそもそも勝つこと自体が難しいという理由のためです。中にはNormal設定でも難易度の高い戦闘があり、難しい分勝った時の達成感もひとしお。メリロット戦なんかが有名ですね。下手糞な筆者は勝つだけでも一時間以上かかってしまいました。リングのピタ押しもいまだにミスることが多々あったり...。ちなみに本編でプレイ済みの戦闘は難易度の如何に関わらず、何時でもヘレナのお部屋から挑戦することが可能です。
【その他】
まずUIに関しては、設定が多岐に渡って幅広く設けられており、素直に便利であると感じました。フォントは専用フォント・明朝・ゴシックの三種類が用意されているのですが、これは専用フォント一択でしょう。クルくるの世界観に浸っていると明朝やゴシックの字体はどうも堅苦しく感じますしね。もっとふわふわした感じがぴったりですから。システムボイスもヒロインのものだけに留まらずサブキャラのものまであったりして、とことん充実しています。バトルモードでの難易度やアイコン移動速度なんかも此処で設定可能です。筆者はスピード重視でしたのでいつも70~80くらいに設定していました。あとはトロフィー集めやバトルモードの制覇といったやりこみ要素。前者は特にコンプ欲をくすぐりますね。中でも曲者なのが5人同時ユニゾン。寸分のズレも許されませんし、ランブル不可。鬼畜過ぎます。こればっかりは狙って出せるものではないので、バトルモードを繰り返しプレイする中で運よく狙えるタイミングが来るのを祈るしかないですね。それから後者のバトルモードについては、各々のステージで最高評価を出すに留まらず、最高スコアや最大RUSHを狙ってみるなんていう遊び方もあります。ステージ数や敵キャラの種類も豊富なので、そのバトルシステムの質の高さもあって、飽きずに長時間のめりこめることでしょう。EasyやHardはその性質上癖が強くて、なかなか評価やスコアを出しにくい気はするので取り敢えずNormalから埋めていこうかと思います。最後に誕生日イベント。特定の日に起動することで該当のキャラの誕生日イベントを観賞することができます。しかも誕生日はサブキャラにも設定されているため、ヒロインだけでなくサブキャラの誕生日イベントも完備。キャラへの愛を感じます。一応PC本体の日付を変更すれば何時でも観ることは可能なのですが、筆者はあまり気乗りしないですね...(性格的な問題で)。まあそれだとサリーちゃんの誕生日が2月29日なので、イベントのコンプリートは2020年までお預けということになるんですが。とほほ。ちなみにヒロイン限定ではありますがクリスマスイベントやバレンタインイベントもあるとのこと。大いに期待してます。
...といった具合に褒める部分は褒める、というより殆ど褒めてしかいないですが、筆者がこの作品に対して書き起こしておきたいと思った部分は全て書ききった、、、つもりです。暇があれば追記・訂正をするかもしれません。もしここまで読んで下さった方がいらっしゃいましたら圧倒的感謝です。この作品に関わった全てのクリエイターの方々にも圧倒的感謝。そして本作に巡り会うことができたことに感謝します。有り難うございました。最後に各項目の評価なるものを掲載して締めくくっておきます。評価段階はS~Dの5段階。100点をつけた時点で必要ない気もしますが一応。
【シナリオ】:A
【登場人物】:S
【CG】:A
【BGM】:S
【歌・ムービー】:S
【バトルシステム】:S
【その他】:A
(追記)2016/10/10
メリロットさんの記載を忘れる痛恨の失態。急遽追記いたしました。
(訂正)2016/10/15
細々とした部分を訂正。大きな変化はないかと思います。