相変わらずゲームバランスが良い
今作も前作と同じく、RPGとしてのゲームバランスが非常に良く、弛れずに最後まで遊びやすくなっているのが素晴らしい。
前作との違いはHP回復能力であるメディカを前提としたバランスになっているため、出し惜しみしていると厳しいものに感じられるかもしれないといったところか。いずれにしても、シリーズのコンセプトはいい具合にまとまっていると言えるだろう。
ストーリーも率直に言って前作より良くなっている。特に主人公のアレクは（勿論エロゲー主人公の枠内ではあるものの、それを別とすれば）倫理観や正義感、職業意識が強く、ストーリーのメリハリになっているのが印象的。特に前作は敵のイデオロギーが見えにくく、何のために命をかけているのかが今ひとつわかりにくかったものだが、今作は主人公に明確な正義（＝その舞台装置としての医師という職業）を持たせることで、敵のキャラクター付けにも成功したと考えている。それとは別にラスボス（正確にはラスボス1つ手前のストーリー上もっとも苦戦する敵）の目的は分かりやすく、彼の純愛とアレクとの友情は物語で最も印象に残る関係だった。
また、ヒロインも個人的には今作の方が好みに合致しており、その意味でも満足している。
次回作にも大いに期待したい。