張り巡らされた伏線に絶え間ない急展開の連打。ついつい次が気になり読ませるシナリオ・・・ただし終盤まで。
正直ね、中盤までは最低でも80点以上はつける気でいたんですよ。でも終盤、今までの伏線やら設定やらを纏めて幕引きの準備し始めたあたりからシナリオ展開に急激に違和感が出てきました。
中盤まではすごく丁寧にストーリーを展開していたのに、終盤に入ってからはともかく「早く終わらせよう」とでも考えながら書いたんじゃないかと疑うほど、唐突に黒幕や今まで不明だった点が明るみに出て、最後にはお決まりの愛の力(笑)で解決、めでたしめでたしですよ。
興ざめったらないですね。まだ未解決のまま次作を待てって言われた方がマシだった。
さんざん世界を裏から牛耳る闇の組織だの、七賢者だのADAMだのって読ませて展開期待させた割には、最終的に見せたかったのは家族への愛憎や恋人間の愛情の強さだったという。
ライターの狙い通りと言えばそうなのかもしれませんが、そういったありきたりな事を伝えたいならもうちょっと違った書き方はできなかったのかと思います。
結局見せたいモノと見せてるモノが違うんですよね。ともかく終盤に向かっての期待ハズレ感は半端ない。
ここまで愚痴だらけなのは中盤までのシナリオは本当に素晴らしかったから。それだけにあの終盤にかけての茶番劇は怒りすら感じるレベルで失望しました。
これほど、 「転」と「結」がダメ というタグが的確な作品は初めてやりましたよ。