まさに温泉ゲー！心癒されるハートフルストーリーです。
「銭湯」、「かみさまとの交流」という和風テイストに惹かれて購入。
一通り作品をプレイして感じたのが、「みんないい人だなぁ」ということ。登場人物は憎めない人ばかりで、「みんなの憩いの場」である銭湯を舞台としたゲームにぴったり合致しています。
ヒロインの中には癖のある子もいますが、話を進めていけばとにかく主人公の嘉人に一途であり、とにかくかわいいです。彼女たちの純粋さに加えて嘉人の江戸っ子気質な思い切りの良さ、行動力が相まってお話がうまくまとまっています。なので、テンポもよく、ポンポンとお話を読み進めることが出来ます。
一応、人間とかみさまとの種族を違えた恋を育む以上、障害は発生しますが、シリアス度は薄めです。読んでいて身をつまされるようなほどではありませんでした。
ひょんなことから「かみのゆ」で働くことになった嘉人と、そこで出会うかみさまたちとの笑いあり、ハプニングありのハートフルラブコメディに仕上がっており、とてもほっこりとした読後感が得られます。まさに温泉ゲー！
Hシーンについては一人4回。百ちゃんだけ5回になっています。
ひとつ嬉しかったことに、「どのヒロインにも、問題解決後にHシーンを用意してくれている」が挙げられます。
純愛ゲーでは最後に発生した問題を解決し、正真正銘ヒロインと結ばれるんだ！と思ったらエンディングが来てしまい、興ざめになってしまうことがままあります。
ですが、本作ではそのようなことはなく、エンディング前に何のためらいもなく互いを愛し合うシーンを設けてくれたことは本当にうれしいですし、ヒロインに感情移入もしやすくなります。
実用面については…キャラによるのではないでしょうか。とりあえず、大人バージョンの百さんはとても官能的ですし、あや乃も個人的には好きでした。
こうしたHシーンの配置もそうですし、各キャラにエピローグもきっちり備え、吹き出しによるセリフ表示で臨場感を出すといった細やかな配慮がなされており、完成度は非常に高い作品であると思います。