1周目終了。ローグライク好きはやるべし。
いわゆる「エロ付きのSLGゲーム」をプレイするのは初めてでしたが、非常に面白かった。皆さんがおっしゃるように時間をどんどん吸い取られていくようです。
こういうゲームは「どれだけやり込める要素が多いか」に尽きますが、アイテム収集や物販、そしてモンスターとの戦闘など多方面に根を張りつつも、どれも緻密に練られていたのがよかったです。
欲しいアイテムを獲得するために何度もダンジョンに潜ったり、相手に応じて装備品やスキルを入れ替えたり…と、全年齢対象のSLGゲームと比べても遜色ない完成度を保っていると思います。
最初は、やれ工房運営、やれ物販などすべきことが多いため戸惑うかもしれませんが、チュートリアルも充実しているので、全くの初心者の方でも十分手を出せるレベルです。
シナリオに関してですが、ユエラルートは少し消化不良でしたかね。
序盤に現れる死神と亡き姉の関係や、ユエラの両親のことなど気になる要素は多かったのですが、明確な答えを用意しているわけではなかったので少し減点です。
ですが、最初は「ディスナブロディの間者」として潜りこんだものの、時を重ねていく中で主のウィルに惹かれていく恋愛パートのシナリオはすごくよかったです。大体、こういうスパイものってろくに幸せになれない（＝凌辱ものが多くないですか？）ので、ダークな要素を排除して二人の純愛ものを貫いたことに新鮮味を感じましたね。
登場人物も非常に多く、「こんなに多いと、誰を戦闘に送るか悩む…」ほどです。人外のキャラクターばかりですので非常に個性的なメンツになっています。こういうのが苦手な方は注意した方がよいかもしれません。
サブキャラの中でも一番光っていたのはメロディアーナ。本作では各サブキャラにも恋愛パートとHシーンが用意されていますが、彼女のそれだけは完成度が非常に高かった。一番印象的だったのはエンディングの一コマ。
夫婦旅行？に出かけたウィルとユエラについて話が盛り上がる中、一人だけ「また、思い出されてしまう…」と切なそうに呟くところで完全にやられました。他のキャラが（好意はあるのでしょうが）野次りながら楽しいトークをしているのに、彼女だけ沈痛な面持ちを隠せないでいるところに、人一倍深い恋慕の情を抱いているんだな…としんみりしてしまいました。
なお、こちらのメーカーは凌辱的な要素も取り入れる傾向があるようですが、少なくとも本作ではそうしたものはありませんし、シナリオも悲観的ではないです。自身を犠牲にしてでも他の人たちを助けようとするウィルの志の篤さが輝いています。
まあ、個別ルート以降も条件がそろえば他のヒロインともほいほいやっちゃので（和姦です）、純愛ものというよりかはハーレムもの？という感じでしょうか。
…いずれにせよ、SLG要素は勿論ADV要素も充実しているやりがいのある作品になっています。ローグライクが好きな人は、是非手に取っていただきたいです。
※9/22追記
現在、セラウィルートで2周目をやっています。
周回しないと現れない魅力的なキャラクターもいますし（ミレーヌは強すぎです）、新しいダンジョンもたくさん出ますのでやりがいがあります。
ただ、ユイドラ鉱脈のexダンジョンでは特定キャラで挑まなければならないものもありますので、全員最強レベルまで育てないといけないのか…と少々途方に暮れてもいます。
結構な大所帯なだけあって、やっぱり能力面などで育成に踏み切れないキャラもいますので、こういう縛りがない方がより自由度があっていいのではないかな、とも感じています。