物語としては良く出来ているが、商品としてはいまいち。同日発売だった「ととの」とは対称的な印象だった。どちらかというとこっちの方をお勧めしたい。
オマージュ、パロディは多いものの、面白おかしく進行していくシナリオの中で、
さりげなくシリアスなメッセージを織り込んでくる、こういう作品はとっても好みでした。
ドラゴン玉とかはあからさまですが、クゥに右手を食べさせるシーンはワンピースのシャンクスからのオマージュでしょうか。
涙腺にきたよ、こんちくしょー!!
たかだか数時間のプレイでどっちか選ばされるのを、二者択一だの、究極の選択だのと押し付けてくるクソ選択よりも、
クゥを助けるために右手を差し出したエストの選択の方がよっぽど尊くて、胸に突き刺さりました。
エストVSアルマの最終決戦とかも熱かったし、何というか、小難しい言葉をこねくりまわすだけが中二じゃない、
重要なのはハートだ!、ということを教えてくれる作品です。
あと、さらっと流されてるけど、このお話めちゃくちゃスケールでかいよね。
宇宙を漂流していた”草薙”は、20xx年の地球が打ち上げた人口衛星を発見した。
一にして全である彼は、それを作りだした文明に、自分と同じものを生み出す可能性を感じ、地球へ向かう。
”草薙”を発見した地球人は、それを調べることで、”神様”というシステムを発明した。
それで、何度か、文明が滅び栄えを繰り返して、本作が始まるのですが、
おそらく、エストは草薙の転生体的な存在なのでしょう。
草薙が火山に投げ捨てられた、というのも、何かのオマージュなのかもしれません。(分かる人いたら教えてください。)
神様も草薙も、一にして全であるがゆえに、我知らず孤独を感じ、つがいを求めるという遠大な恋物語だったようですね。
ほんとにさらっと流されて、なぜか霊王類ハーレムエンドになってしまったので、もうちょっと掘り下げてもいい気がしました。
あと、ロリアルマちゃんともっとエロエロしたかったです。