ただの女装少年と少女を絡ませた作品と見せて、何気に重い話。抜きゲとしてみると、柔らかめな絵はその手の嗜好持ちの方には至高と言える出来。量もそれなり。
タイトルからジャンルからあまりにも分かりやすいロリショタゲー…
と見せかけてはいるが、アイデンティティーなども持ち出して中々重苦しい話にしている。
絵と相まって背徳的な雰囲気が出ており、個人的には抜きにも一役買ってくれた。
システム周りなどは使いやすくは無いが、許容できる範囲ではある。
回想モードの使いづらさはちと辛い。
主人公は(結局名前が出てこなかったような…)
声優さんやってるあの人の演技と合わせて反則的な魅力を醸し出している。
いかにも受け身なキャラだが、ラストでは化けるルートも多く、普通に好感が持てるタイプ。
非性的な意味でも。
ヒロイン陣は、どいつもこいつも小さくて丸い。
性格付けなどは上手く分けており、紗耶香や光流など個別の魅力も十分。
使いどころが無いとはいえ、明確な主要年増キャラいないのは残念。
話自体が結構暗く、何よりロリゲー全開な本作はかなり人を選ぶかも。
嗜好さえあえば大きく外れることは無いと思われる。
どうもただのロリ抜きゲーとは違った印象を受けた作品。
この絵の完成度で十分な文章量と質の抜きゲであれば、それはそれで神の域に近づく作品になるのだろうが、
個人的には本作はこれで良かった、というような不思議な満足感を感じた。
自らの趣味と勇気と相談の後、納得が行けば当たりをつかめるかと。