果たしてこの作品をエロゲとして捉えてよいものなのか。だが、R18でなければ「サクラノ詩」は完成しなかったことは確かである。前半ネタバレ無し感想→
自分がこの作品に出会ったのは、本格的にエロゲの情報を手に入れるようになった11年の頃だった。当時は出す気もないのに作ってるアピールしてる作品くらいにしか思ってなかったが、調べてみる内に業界内でも話題の作品であり、純粋な興味が沸いたのを今でも覚えている。
だが、あくまでもそれは「旧」サクラノ詩であって、14年の新発表のときはまるで別作品のようになって大丈夫かよ...と思いました。とはいえ、旧verと共通してる箇所はいくつもあったので、「終ノ空」→「素晴らしき日々」くらいになるのかなと思っていました。
正直なところ、自分はすかぢ氏の文章があまり得意ではありません。嫌いではないです。ただ彼の文章は引用を前提とした文章なので、自分が知らない知識が出てくる(ほとんど)と、理解しきれないことがあるからです。実際「すばひび」も、保管しきれないところはやり直したり、他者様のレビューを拝見して保管しました。
そんな自分ですが、いざ、パンドラの箱へ!と意気揚々と始めたのですが...パンドラの箱というよりは、いくつのも鍵を持ったまま、すかぢ氏の金庫へ突入した気分でしたね。すかぢ氏が伝えたい"幸福のその先へ"に関しては、最後までやれば確実に分かるのですが、それをユーザーが"どこ"で、"どのように解釈”して捉えるかによって感じ方が大きく変わっていくと思います。
稟か真琴どっち先にやるべきかはお好みでいいと思いますが、浅生詠氏シナリオが真琴だけなので、すかぢ氏の文章を一気に楽しみたい方は真琴から始めた方がいいかもしれません。
ただの延期ゲー、絵だけ、信者御用達というイメージがあって、でもやってみたいと興味がある方は、シナリオごとにマッチした音楽、後半の伏線回収は見事なものなので、機会があればゆっくりでもいいのでやってほしいです。あまり語るとネタバレになってしまうほどばら撒かれてますし、OPだけでも全章の伏線があるほどです。
以下自分がこの作品をやって、思ったことをくどくどと書いたので不快に思う方がいるかと思います、それでもいいという方は続きをお願いします。
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この作品を終えて色々書いていきたかったのですが、そもそもこの「サクラノ詩」をエロゲとして捉えてレビューをするべきか、疑問に思いました。たかだかエロゲで「言いたいことが滅茶苦茶」「延期しまくっただけの騒ぎゲー」に対して、何を言っているんだと思う方が大勢、というか99%はそうだと思います。
哲学をテーマにしていて、そもそも始まる前からすかぢ氏の解釈に共感できるかできないかで、神ゲーか糞ゲーかはっきり分かってる作品で、100点を付けたり0点を付けることは違うのではないのかなと思ってしまうのです。今作に限った話ではないですが、今作が荒れるのが目に見えていたので...
自分の甘さや、知識不足もありますが、今作のような作品で大絶賛する人の言い分も酷評する人の言い分も分かります。ですが、この作品を最後までやって一言二言しか感想が無いのは、これだけ詰まっているのにお門違いかと...
自分でもメチャクチャ言ってることは重々承知ですが、今回終えてみてすぐには「サクラノ詩」をどう扱うのか、とても決められなかったのでこういう形となりました。
それでも点数が高いのはハードルを上げずにプレイし、見事個人的に期待通りの出来だったからです。正直ホントに10年以上待ってたらその点数かと言われるとならないかもしれないですし、さらに点数が上がっていたかもしれません...
もし旧verで発売されてたら...と思うのは終えてからでも思います。f○te商法でもいいので、いつか見れる日が来たらいいなぁと思ってます。9割無いだろうけど。
もう少し他の方々のレビューが増えたら細かな感想とかも書き込もうかと思います。書かなくていい、書く必要ないかもしれませんが...