楽しいヤンデレゲームも行き過ぎると恐怖に (女性プレイヤーによる意見ですので、実用性は二の次な感想です)
お先にサクっと書いてしまいますが、「デートDV」と「共依存」な作品でした。
エロゲーにおける「ヤンデレ」要素では、交友関係の束縛や逆レイプ、包丁を突きつけられ脅されるといったシーンがよく見受けられますよね。
ぬるめの作品では主人公を傷つけることを極端に嫌うタイプのヒロインが多く、ヒロイン側から実際に暴力をふるうことは稀であると私は認識しています。
ですがこちらの作品は、ロープライスで短いお話の割に、韓ドラや昼ドラもビックリな過激行為をしてくれちゃうんです。
デートDVとは、交際中の若いカップルの間で起こる暴力のことです。
「暴力」にはいろいろな種類があります。
身体的な暴力…
殴る、蹴る、モノを投げる、刃物で脅すなどで怖い思いをさせる。
精神的な暴力…
ひどい言葉で傷つける、脅す、監視する、友達との交際を制限する。無断でメールチェック相手の大事なものを壊すなどのいやがらせをする。
経済的な暴力…
お金をたかる、借りたお金を返さない。
性的な暴力…
キスやセックスを強要する、避妊しない。
――NPO法人 女性と子ども支援センター ウィメンズネット・こうべ
http://wn-kobe.or.jp/04_datedv/ より引用
付き合っていれば…のお話なのですが、先ほど引用してきました支援センターの基準で考えた場合ですと、本作のメインヒロインちゃんはこのうち3つ目の「経済的」以外の条件を全て満たしているのです。
例えば最序盤にある逆レイプ童貞喪失シーンでは、護身術を応用して失神させられます。
ひどいものでは、評判を地に落せば他の奴らは寄り付かない!と判断したヒロインが、逆レイプの様子を隠しカメラで撮影しておいた写真を、不特定多数の人間が見る掲示板に張り付けるという暴挙に出ます……。
ライバル関係となるサブヒロインを貶めるだけならともかく、あろうことか先ほどの写真の件は主人公を貶めるための作戦ですからね!?
後者なんて特に名誉棄損で訴えても良いレベルですから、どんなに親密な仲であったとしても私なら絶対に許さない。
しかしながら本作の主人公は、そこまでして俺のことを…という思考になってしまい、終いには助けてくれたサブヒロイン(Hシーン一切なし)の告白を丁寧に断り、共依存状態に。
縁を切られてもおかしくないようなことをしたのに結婚までこぎつけるヒロインがすごいけど、主人公のほうもだいぶ思考停止してませんかね。
いくらなんでもなシーンがあったにもかかわらずご都合主義すぎて、さすがにドン引きしてしまいました……。
ちなみに、本作は彼氏の勧めでプレイしたのですが、あちらの感想は主人公と同じ感じで「無理やり一人しか見向きできないようにされるのってイイよね」と言っており、私とは正反対の感想となりました。
おなじエロゲ好きでも男女でこんなに差があるんですね。すげぇや