エロゲーにおける命題の一つ(かもしれない)、「エロとシナリオの両立は成るか」というものに、遂に決着がつきました。…無論、私基準ですが。
いきなりですが、エロいです。
Hシーン数が50弱、尺程々に長く、イベント画良好。艶技もバッチリ。
…いいエロしてます。
シナリオはライトながら、小奇麗にまとまっています。
笑いは少なめですが、キャラクターが皆いい味出してます。主人公もここぞという場面ではしっかり奮闘。「安達賢一は男の子、ですから(名台詞)」
深みはあまりないですし、ご都合主義な展開・設定も散見することしばしばですが、ここは熟読する人以外は重箱の隅を突付くようなもので、一般的に良シナリオの部類に入ると思います。
特に、各ルートの締めは音楽のよさも手伝って、心地よい感動を味わえました。
…さて、ここで件の題目なのですが、個人的なことを言わせてもらえれば、両立は「難しい」と感じました。
上で述べたように、両方とも良いんです。でも、それがゲームとして一つになると…。
(以下、かなりしょうもない話になります)
私が考える「エロとシナリオのバランスがよい」というのは、
① とりあえずシーン数が多く、各エロ度も高い
② シナリオがしっかりしている
③ Hシーンが満遍なく、全編にわたってある(前半・後半などに偏っていない)
というものでした。
この『ゆ・め・く・み』、以上の条件を満たしていました。
でも、私は勘違いしてたのかもしれません。
集中出来ないんです。…色々な意味で。
シナリオ(↓)→エロ(↑)→シナリオ(↓)→エロ(↑)...繰り返し
何が上がってナニが下がるかは、察して下さい(笑)。
要するに、両方の水準が高いだけに、どっちにも気をとられてしまうのです。
じゃあ、とりあえずスッキリしてから、シナリオだけに集中しろよ、ということになるのですが、そこはエロの探求者。
至高(嗜好)のエロシーンが登場するまで「お預け!」なのです。
前述のように、この作品はエロ度が高くていいのですが、尚更「次はもっといいかもしれない」と、邪な期待を抱いてしまい、下半身丸出しで次のHシーンまでシナリオを読むこと幾度。
結果、理性と本能のせめぎ合いは必至、ジレンマに陥ります。…とりあえず、良質のシナリオを書いてくれたライターさんごめんなさい。
そういう訳で、理想と思われたエロとシナリオの融合は「難しい」という結論に達しました。いや、こんなアホなジレンマ、私だけだと思いますけど。
まぁ、それは差し置いても、前述の通り、各ルートのシナリオはしっかりしていましたし、質の良いエロてんこ盛りですから、当然満足しました。
ハーレムルートのEDは最高のご都合主義(褒め言葉)に「ひゃっほう!」となりましたし、最後のエピソードにはじんわりとした感動と、そこはかとないしんみり。
感覚的には笑い控えめ、シナリオ強化の『モノごころ、モノむすめ』。
うん、いいエロゲでした。今後に期待が持てるメーカーさんです。
ところで、このゲームの制服はシンプルで凄く好みなのですが…。
その姿でのエロが少ねぇー!…って、ここホントに残念。