一文字で表すなら「楽」。どうにか感動させようとして、「悲」や「鬱」をねじ込む最近の主流とは違い、とにかくやっていて楽しかったです。この感覚は個人的に『FOLKLORE JAM』に近いような。自分はかなり好きなのですが、ここのデータ数の少なさに驚きました。もう少し知ってもらいたいのと、S.M.Lの発展も願って、以下ネタバレ無し
とにかくテキストのテンポが良かったです。結構笑えましたし、なによりキャラクターがいいです。特に推したいのが主人公。
最近主流の「よく考えて、考えた上で行動しない」主人公とは違い、少し軽いけど、明るくて行動力がある、非常に好感が持てる主人公でしたね。もどかしい展開が殆ど無かったです。やっぱり主人公は大事です。
あと、これはループものですが難しい考察とかは殆どないです。気軽にテキストを追えるので、重いゲームの後の清涼剤としてもいいと思います。プレイ時間が短いのは好みの分かれるところだと思いますが、私はこれくらいがピッタリでしたね。
勿論、粗を探せば結構出ると思いますが、それでも終始楽しくプレイできたゲームは久しぶりでした。特に初回プレイが良いので、シナリオの良い小森夏生編を最初にプレイするのをお薦めします。
感銘を受けたりするのも勿論素晴らしいですが、私はこの『Re:』や『あやかしびと』、『FOLKLORE JAM』などの、エンターテイメント系作品が一番好きですね。やっぱりゲームは楽しんでやらなきゃ。