普通に面白かった
全ての生物が同じ思考をする、一つの単体生物のようになれば争いが起こることもなく、誰もが平等で平和な世界になるということだろう。しかし、平和を望んでいないものもいるので、それは一方的な価値観の押し付けに過ぎない。この世に絶対的な善や悪がないように、平和であることは平和でないことよりも優れていることにはならないのだ。また思考を共有するということは、個人としての死に等しい。作中でレギ・ガパウィ・ロマトゥルは「弱者を切り捨てるこの世界が憎い」と述べたが、この思想を望んでいないものに押し付けることこそが、まさに弱者(少数派)を切り捨てるということである。