面白いのに途中から鉛筆下描きになる漫画といった感じ。最終的には声優に頼る形になっているのがもったいない。
前半部分は、なかなか面白くテンポの良い学園コメディといった感じなんだが、
恋愛ルートに入ってから徐々にしぼんでいく。展開は怒涛なんだがどーにも無理矢理すぎる。
幼年向けの恋愛漫画みたいでなんだかなー。
安易にシリアスに走るよりコメディ路線を貫いた方が作品の持つ雰囲気に合っていたと思う。
シリアス話なのに根底に悪い意味でのバカっぽさが漂っている気がしたし、
それならもっと前半とバランスの取れたシナリオを書いてほしかった。
ライター5人いるわりにどのルートも展開がほぼ一緒。
甘々期間、事件発生、ヒロイン突進、主人公追う、誰かの助け、主人公いいとこ総取りで大団円、みたいな。
麟瞳ルートが少し毛色が違うくらいか。そして展開が早い。のに話は短い。まぁ短いのは別にいいが、
そんなどこにでも転がってるようなセリフの1つや2つで心は動かんだろうっていうのが多かった。
起承転結の転の場面でヒロイン視点が入るのも、ネタばれ同然で話をつまらなくしている。
必ず風呂イベントがあるのは決まりごと?しかも大概ヒロインが誘ってくるし。
1人2人ならいいが全員じゃつまらんて。それがテーマだというならともかく、タイトルに謳ってるような。
タイトルといえば、委員長ってあんまり関係なかったような。システムも無意味だったし。
そういや全ヒロインクリアしても絆の項目がないが自分の見落としなのか?
あとスケジュールが間に合わなかったのが見え見え。
一度プレイすれば分かる簡単なミスや誤字、脱字も見落としているし、立ち絵はほぼ制服だし、
終盤近くは立ち絵やイベントCGの合わせ方もずれていてすごく素人くさい。
話も麟瞳の今後、絆関連、玖郎の父とか、なんか気になるところが置いてけぼりで
...もっと煮詰めようぜと言いたくなった。直前に某裁判ゲームの制作日誌を読んでいたせいかもしれない。
始めの共通部分は良かったと思う。音声なしでやって面白いと思う作品は珍しいし。
次作があるなら改善を試みてほしい。今後の成長を見たいところであるのは確か。
もう1つ個人的に良かった点は、登場人物がわりと嫌味なく好感が持てるキャラ達だったこと。特に前半。