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rpmifさんの他の男の精液で孕んでもいいですか…?3 僕の知らない所でイキ狂っていた最愛彼女 ―生真面目な学園副会長―の長文感想

ユーザー
rpmif
ゲーム
他の男の精液で孕んでもいいですか…?3 僕の知らない所でイキ狂っていた最愛彼女 ―生真面目な学園副会長―
ブランド
アトリエさくら Team.NTR
得点
79
参照数
3405

一言コメント

堕ちていく過程が最高 以下、心が堕ちていくことについて雑記

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

○心の役割
本作は、人が持つ心が壊われ本能がむき出しになって目の前の性感に溺れていく過程が丁寧に描かれている。
心がなければ人らしさは失われ、まさに人を人たらしめてるのが心といえる。
しかし、心を持つことは当たり前のようでも、簡単に維持することはできないのではないか。
人は生きていく上で心を持つが故に様々に悩み・苦しむことになり、結果、心が傷つき、疲れ果て、現実逃避してしまう。辛い現実と自己をつなげている心はないほうが救いになる場合もあり、本作のヒロインも現実を認識する心の働きを弱めていき、相対的に支配力が増した本能(性)の世界に浸っていった。

○結婚と本能
このような心理は結婚においても考えられ、本作は寝取り男と結婚まではしていないが、通常結婚しても後悔したり、離婚したりしてしまうのは互いに心が低機能の状態ーー辛い現実と心との結びつきを弱めて目の前にあるお互いの身体で埋めていった結果ーーであったからと思う。一生を決める選択なので賢くあればあるほど、現実を直視して将来を見据えれば結婚は難しくなって当然だが、現実を認識する心の力を弱めて、本来持っている本能(性)を充実させていくことで結婚が可能であり、その先老いていっても幸せになるには人としての心も成長・維持していなければダメということになってくる。

○まとめ
心が堕ちていくということは、ややこしくめんどくさくうまくいかない現実を認識する心が崩壊することである。それをエロいと感じるのは立派な性文化といえるのでは。