完成度は大幅に上昇しているが、続編としては拍子抜け
前作以上にシナリオの完成度が高い。素人上がりのクソライターが書いたシナリオとも呼べないものがまかり通っているエロゲー界においては奇跡と言えるレベル。一般的なミステリー小説に近いレベルで読むことができる。
しかし、個人的に一番の関心事は、前作で未解決に終わった事件のその後、つまり冬子の行方と心爾の犯行理由にあったのだが、本編中そのことについてはほとんど触れられず、最後に取って付けたように「子供を残して死亡」という事実が突きつけられるだけなので、かなり拍子抜けした。終わり悪ければすべて悪し。しかも、今度は子供が連れ去られていてまたしても決着を見ずに終わっており、正直次回作を買わせるためのメーカーの策略かと思ってしまう。本編の半分程が前作のその後に与えられ、本作で起こった事件と複雑に絡んでいたりすれば、間違いなく神作品だったのだが・・・。次回作では改めて過去の全てに決着をつける内容となることを期待したい。