私は分校派です。本校ルートはお嬢様学校という設定を生かし切れていない点で好みから外れました。みやびルートはとてもよかったですが。
面白さの度合いで言えば 分校ルート>本校ルート でした。
「訳ありなお嬢様」が集う学園が舞台ということで、当然その環境を生かした物語を期待していたのですが、本校ルートのほうはよくある思春期の女学生の内面描写がメインで、期待から逸れてしまいましたね。
殿子は親との不仲に端を発して、最後に飛行機を飛ばすお話で、梓乃は臆病な性格をどうにかするお話。
それが悪いわけではないんですが、この舞台である必要はあったのかなと。
ただしみやびルートはとてもよかったですね。優秀な兄弟へのコンプレックスを抱え、若くして学園長としての振る舞いを強要される立ち位置をうまく描けていました。リーダさんにビンタされるとこからの流れは感動物です。健速さんはこういう身近な人間の葛藤を書かせたらとても上手いですね。
分校ルートのほうはまさに読みたい話が詰まっていたので大満足でした。
邑那がイェンレイの登録名を「えんれい」にしてたとこは微笑ましかったです。
主人公の性格の違いはプレイ時はそこまで感じませんでした。基本的にHシーンはシナリオ上重要なテキストが含まれていなければスキップか流し読みのスタイルなので。
ともあれ名作には違いないです。分校ルートの方ももう少し好ましい目で読んでもらえればなと思います。