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rinjunさんのアマツツミの長文感想

ユーザー
rinjun
ゲーム
アマツツミ
ブランド
Purple software
得点
90
参照数
620

一言コメント

「絆」の物語。シナリオもエロも素晴らしい。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

言葉によって人を操る”言霊”使いの主人公が、”言霊”を使って様々な問題に立ち向かっていく物語です。

まず、シナリオの内容に触れる前にルートの分岐方法について。このゲームの分岐はいわゆる階段分岐で、一人のメインシナリオを終えると、そのヒロインと付き合うか次のヒロインのシナリオに移るかを選択する方式となっています。この手のゲームでは珍しい方式ですが、最後まで読み進めると自動的にヒロイン全員の問題を解決できる、というのはわかりやすく、またすっきりとして良かったです。ただ、結果として主人公が同時に複数のヒロインと関係を持つことになるので、ハーレム状態が苦手な人には向かないかも知れません。

次にシナリオですが、全体的に完成度が高く素晴らしかったです。ジャンルにもある通り「絆」というものをテーマにしており、世間知らずな主人公が家族、友達、恋人といった「絆」から大切なことを学び、成長していくさまが描かれています。個人的にはこころとほたるの話が特に気に入っており、こころルートのあずきさんの手を握って”言霊”を使うシーンや、ほたるルートのラストあたりは涙が自然と流れました。また、CGやBGMも綺麗かつ幻想的で、お話への没入感をより高めてくれました。

最後にHシーンですが、これもまた素晴らしく実用性がありました。艶のある身体、張りのあるおっぱい、やたら魅惑的な性器等、見た目だけでも興奮できるのにプレイ内容も凝っています。特に愛との”言霊”を使って体の自由を奪ったセックスや、純愛系では珍しい顔面騎乗(こころと愛で一回ずつ)あたりは非常に抜けました。絵柄が好みであれば、おかず目的で買ってしまっても良いと思います。

全く不満がないというわけではありませんが、シナリオ、CG、BGM等、全ての要素が高いレベルでまとまっており、プレイして良かったと思います。