シナリオは並ですがHシーンがなかなかマニアック。妹好き、拘束プレイ好きにおすすめです。
2003年に発売された「こころナビ」の続編。「こころナビ」は未プレイでしたが、絵柄に惹かれて体験版をプレイしたところ、好みの世界観だったので購入しました。
【シナリオ】
コミュ障の主人公「悠斗」のマシンに「こころリスタ」というアプリが強制インストール。ネット世界の住人と触れ合える「こころリスタ」を使うにはリアルの女子と仲良くなる必要があるため、悠斗は女子との交流を始めていく、といった話です。
ネット世界の住人は画面の向こう側の人間ではなく、ラウンダーと呼ばれるAIで人と同レベルの知能を持っています。つまり、リアルとネットを行き来しながら、それぞれの世界の女性たちとコミュニケーションを取っていく感じです。SAOとかログ・ホライズンとかアペイリアとか好きなので、この世界観は好きです。といっても先に挙げた作品のようなバトル展開はほとんどないですけども。
ストーリーを簡潔に述べると、女性たちとの触れ合いを通してコミュ障を改善し、個別ルートではヒロインの問題を解決するため、成長した主人公が尽力する、といったものです。伏線や考察する点はほとんどなく、本格的なSFモノが好きな方はがっかりするかも知れませんが、純愛モノのキャラゲーとしては読みやすく、なかなか楽しめました。
【キャラクター】
まず、メインヒロインである「アルファ」。「○○です。です!」と語尾を強く繰り返すのが特徴。彼女は初期の頃は無感情で常識もモラルもない、言わば機械のような存在です。それが悠斗や他のキャラクターと接するうちに喜びや怒りといった感情を覚え、人間に近づいていく。その変化が非常に可愛らしかったです。ただ、いかに人間らしくなれても人ではなく、悠斗とは別世界の存在。個別ルートの終盤の展開は、王道的で予想も容易でしたが、人としての感情を知った上での別れは辛く苦しいものがありました。
次に、妹の「星歌」、「雪音」、それに幼馴染の「さち」。星歌は普段は合成音声アプリで会話する主人公並のコミュ障、雪音はだらしない親に代わって家族の世話を焼く姉的な存在、さちはブラコンの正義っ娘で星歌たちと一緒に妹のように扱ってきた。実妹が二人に妹的な幼馴染が一人。実質、妹が三人。妹ゲーでもないのにこの数はなかなかすごいと思います。実妹ではないさちも個別ルートでは「お兄ちゃん」と呼んでくれますし、妹好きな方には大変おすすめできます。
あとは部活の先輩の「マリポ」と、スペイン留学生の「メルチェ」。マリポはとにかく虚乳の印象が強いです。特にHシーンでの胸の着脱は笑ってしまいました。メルチェは本物の巨乳ですが、こちらは胸よりも喋り方が印象に残りました。片言の外国人のような話し方に柔らかい声質で、声を聞いているだけでも和みます。この二人は親との対立、確執が個別ルートのテーマのように感じましたが、比較的あっさりと解決してしまったのが物足りなかったです。
【Hシーン】
純愛ゲーのはずですが、プレイ内容は抜きゲーレベルでマニアック。例を挙げてみると、「断面図をタブレットに表示して挿入」、「子供の頃の写真を大画面に表示しながら胸のサイズを比較」、「夢と勘違いしている妹の処女を奪う」等々。特に力を入れているのが緊縛、拘束です。なんとHシーン全体の3分の1ほどが拘束プレイです。その拘束方法も様々で、ラブホテルのベッドで手錠拘束、体育館倉庫でロープ拘束、ネット世界で吊り上げ拘束もあり。1シーンあたりの短さがネックですが、性癖に刺さればかなり実用性は高いです。ちなみに私は拘束プレイが大好物なので大変お世話になりました。
【総評】
シナリオは大きなヤマやオチもなく、一般的なキャラゲーレベルですが、SFな世界観の割に難しい専門用語やくどい説明もないので読みやすい作品です。絵柄やHシーンの内容が好みならプレイして損はないと思います。