この手のゲームで初めて徹夜しました。鳥肌立ちまくりです。選択肢の一つ一つがとても重く、心にのしかかってきます。 未プレイの方が居るのなら是非是非プレイをお勧めします。 必ず心に何かを残してくれる作品です。
いくつかのレビューを見て、かなりの高評価だったのでプレイしてみました。
プレイ後に知ったのですが、あまりにも有名な作品だったようで・・・。
とりあえず予備知識をあまり入れずにプレイ出来てとても良かったです。
まず第一に、遥の事故の事すら知らなかった私は、序盤の展開に？？？でしたが、所々に水月の好意を感じながら、どういう展開になるのか楽しみにしていました。
知らなかったおかげで、あの衝撃の駅の場面では、もう鳥肌立ちまくりで、本当に主人公になった位の気持ちで、「まさか・・・まさか・・・。」と人混みをかき分けていました。
この第一章のラストにとんでもなく驚愕した原因の一つが、私の好みが遥よりも水月だった事です。
主人公の心情とは多少違うものの、最初の遥の告白から暫くの間は、「このまま遥と付き合うのか？」という、不安にも似た感情がありました。
そんな状態から流れを経て、だんだん親密になって行き、感情が移って行く感じは、主人公の感情に似たものだったと思います。
そのような感情の流れがあって、あの事故ですから、もう頭の中は大パニックでした。
とても長いプロローグですが、それが私に与えた衝撃は計り知れないものでした。
が、二章が始まると、その後の経過を何も知らないまま、なぜか水月とラブラブ状態。
またしても？？？な所に、遥の父からまたまた衝撃の電話が・・・。
もうこの時点で、休憩を入れる暇も無く、とにかく先を知りたくてどんどん読み進めました。
二章の展開は果てしなく重く、そして苦しいです。
今までのどんなゲームでも、この作品ほど選択肢の決定に時間のかかったものは無かったでしょう。
どちらかを取れば、どちらかが傷つく・・・、その葛藤と共に、悩みまくりました。
重苦しい展開が続き、終わりが近づいてなお、より深くへと落としてくる、このまま終わってしまうのか？という不安がどんどん高まって行きます。
しかし、良い意味でその期待は裏切られ、最後の一枚の写真（遥エンド）。
何も言葉や文章が無くても、この一枚の写真のおかげでこの作品が完成し、より素晴らしいものになったと思います。
この作品をプレイしていて、何度背筋に冷たいものが走ったか、とても数え切れません。
何度涙をこらえたか分かりません。
今でも思い出すと、背筋がブルブル震えてしまうほどです。
この作品を知らない多くの人に、是非プレイして欲しいです。
そして、未だに二回目のプレイに踏み出せない私が居ます。
しいて不満を上げるとすれば、主人公の行動をもう少し広く選択させて欲しかった。
主人公のあまりの優柔不断さにやきもきした気持ちを味わったので。
とは言え、実際はこうやってある程度ルートを強制する事によって、このシナリオが成り立ったとも言えるので、これはこれでひとつの完成形だと思います。
後は、このゲームにHシーンの描写とバイト風景は要らなかったような気がします。
少なくともHシーンは、あまりにも感情が複雑すぎて、まったり見る気になどなりませんでした。
バイトシーンは、序盤こそ重い感情をサラっと流してくれる休憩のようなものでしたが、後半の激しい展開の中では、邪魔な存在でしかありませんでした。
いくつかの不満な点を考慮に入れても、このシナリオの奥深さと衝撃の強さの前には、とても減点の対象には出来ません。
やっと二度目のプレイに踏ん切りがつき、水月メインで進めてみました。
水月ルートを終えてみると、やはりこちらがメインルートなのかと思いました。
各キャラの心境が少し深く書かれているように思います。
こちらもとても良い終わり方をしてくれて良かったです。
えほんの中のハルのように、何時かまた4人で、あの丘で同じ時を過ごせることを祈っています。
それは不可能なことかも知れない・・・でも、それが例え何十年後であっても、叶って欲しいと思います。