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rhknogoさんの真剣で私に恋しなさい! A-4の長文感想

ユーザー
rhknogo
ゲーム
真剣で私に恋しなさい! A-4
ブランド
みなとそふと
得点
78
参照数
727

一言コメント

まじ恋Aシリーズもついに第4弾まで来ました。今回は大好きな十勇士メインのお話で大きな期待をしていましたが、ちょっと物足りなかった。逆に、梁山泊の絡んでくる林冲√はそこそこ面白かった。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

まずは大友√の感想から。
大友だけでなく十勇士のメンツはSで初登場したころから気に入っており、今回天神館に舞台を移すというお話でとても楽しみにしておりました。留学したのが風間ファミリー+ゲンさんというのが非常によかったですね。やっぱりこの10人ですよ!!!ゲンさんはリュウゼツラン√の世界線だとファミリーの一員で普段はただの友人キャラなのですが、やはり彼の存在はまじ恋では大きい。最近は巨人とのセットでの登場ばかりでしたが、今回のようにファミリーと共に行動する方が個人的には好きですね。
天神館ではそれぞれ相手のことを友人として認めたら、その相手に自分のメダルを渡すという風習があり、今回はそのメダルをファミリーの各人が交流を深めつつ受け取っていくといういわば群像劇で話は進んでいきました。マッチョのガクトは長宗我部と、オタクのモロは大村とという風に比較的特長が似通ったキャラ同士が絡んでいくのは面白かったですね。
そして我らが軍師はその間、十勇士の数少ない綺麗どころの大友と尼子(姉)と仲睦まじく交流する相変わらずのたらしっぷり。着替えも覗くような安定のラッキースケベを兼ね備え、流石としか言いようがない。
大友との恋愛に関しては友情→恋愛という移り変わりを描いたいわばエロゲの王道でしたが、とにかくほむほむが可愛いですね。結ばれる前からちょくちょく大和にからかわれるのですが、その度に「も~これだから東は・・・」みたいな顔して赤くなるのが胸キュンです。なんだかこれぞ恋愛って感じでしたね。メールをやり取りするだけだった仲から実際に一緒に学校に通うことになりいろんなことを話したり遊びに行ったりして、そしてやがて恋心が芽生えて・・・って感じで。大友はまじ恋の世界では人間離れしていないという点でごく普通のヒロインキャラだと思うので、A-1の沙也佳ルートのようなほのぼのとした雰囲気がありました。
尼子(姉)も可愛かったですね。可愛いというかほのかな色気を感じました。ところでそのせいで弟のハルはほとんど出番がありませんでしたが(笑)

ただ、この√はどうにも物足りないんですよね。当方は先にも記しましたが十勇士のメンバーは好きなので、いったいファミリーとどう絡んでいくのかな~?と期待しておりましたが、特にバトルもなく大きな山場も見せ場もなく、平凡に仲良く過ごしていっただけでした。百代は鍋島と稽古してばっかりでしたし、それもあまり闘いの描写は少なく。まゆっちとあとキャップ。この二人に関しては最後までほぼ空気的な存在でしたね・・・。どうしたんだよキャップ!!せっかく抽選当ててファミリー全員説得して九州に来たというのに、その張本人があんまり十勇士と交流がないままに終わってしまいました。今回は風というか空気でした。石田も、物語中ずっとかたくなに東との交流を拒んでいましたが最後は結構あっさり認めていましたし。旅の別れのトコロで、石田はキャップにメダルを、キャップは石田にバンダナを渡す場面があり一枚絵もついていて、両リーダーにより夏の終りを彩るいいシーンなんだろうなと思いましたが、二人ともあまり出番がなかったのでそこまでジーンとするようなものでもありませんでした。でもやっぱりこういう集合系CGは好きなんですよね~。キャップと石田イケメンすぎるわ。龍造寺なんかよりもずっとカッコイイよ。とまあそんなわけで若干の心残りがあった大友√でした。この話はもっと深く丁寧に描いてほしかったなあ。モロと大村、ゲンさんと鉢屋の絡みは良かったですけど。


続いて林冲√です。
梁山泊の5人が曹一族から大和を護衛しつつ盧俊義の素質があるかどうか見極めるという内容でした。当方は北方水滸伝を過去に若干読み齧ったことがあるぐらいであんまり背景知識はないのですがまあそこは特に気にすることもないですね。
どのルートでもそうだったんですがこのルートの大和さんも凄いモテっぷりでした。梁山泊エンドで京とのHシーンがあったのは意外。ファミリーのヒロインとHするのは久しぶりな気がする。まあでも京なら仕方がない(笑)
それと林冲がまさかのヤンデレ属性だったとは。あの監禁されるまでの流れはちょっと怖かった。今となっては微笑ましい一面ですが。あとブショーが犬みたいな可愛いさがあって好きでした。ワン子はこのルートおあずけ。
とまあちょっと林冲√の感想がテキトー感満載ですがまあそこそこ楽しめましたことは確かです。でも史文恭や曹一族との確執がちょっとあっさりしすぎてたのは気になりました。



今回はヒロインが2人で低価格であったことを鑑みても、全体的に見ていまいち盛り上がりに欠ける内容でした。やっぱりせっかく十勇士メインの話があったんだからもうちょっとそこを掘り下げて欲しかった。Aシリーズは1と2が最高だったんですが、なんだか3から息切れ感が出てきていますね。この時期はタカヒロ氏、カーニバルの方でも新作の準備があったから忙しかったのかなと思いますけど。まあでもやはりまじ恋ならではの面白さは保たれているので、当方のようなまじ恋ファンなら買って損はないと思いますね。終始マイナスイメージの感想を吐きましたが、ちゃんといいシーンも随所にありましたよ?
次はいよいよ最後の締めとなるA-5。待ちに待った義経ルートがありますから期待大です。リュウゼツランや小雪√で見せてくれたような、シリーズのラストに相応しいエンターテイメントをドカンと見せてほしいものです。