個人的には割りと(どころではない)当たり作品。これは自分が好きなんだとお墓まで持って行く次第です
Q.なぜ買おうと思った?
A.幼馴染が良さそうだと思いました(微妙に声優と絵も・・・)
ごめんなさい。ホントごめんなさい。
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・設定について
政府の打ち出した究極の抜本的少子化対策ーそれは”学生の恋愛”を推進することであり、
モデルケースとして菊理(くくり)学園、通称 “恋愛学園” が作られた。
一方、主人公の江洲名祐希(えすな ゆうき)。
彼は、いつまでも恋人気分の抜けない両親を見て育ってきたため、むしろ恋とか愛とか、そういったものに距離を置き、
地に足のついた平穏な人生を望むようになっていた。
それなのに――
「なんで、俺がそんな学園に通わなくちゃいけないんだーーーーーーっ!?」
突然、恋愛学園への転入を余儀なくされることになった祐希を待つのは、いったいどんな未来なのか――?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーここまでが設定。
最初この設定見たとき「どこのハニーカミングだ」と突っ込んだ人もいると思うが、思ったよりハニーカミング・・・でもなかったかな。でも良い
体験版やらずに買ったのも悪かったように感じますが、開幕にとんでもないツッコミ所があるなぁって感じます。主人公が幼馴染の綾に少なからず恋愛感情を引きずってる割に「俺は恋愛には興味がない」とかたくなに立ち回るのはとんでもない違和感を感じます。むしろ一度そこで立ち止まってるから、他の子との恋愛のことが良く分からないという考え方も出来るとは思いますので、要は捉えようなのだとは思いますが。でも、一々目に付く立ち回りが多いので少し注意が必要です。体験版で確認可能なので安心です。というか、雅ルートなどで「両親の反発と初恋を引きずっていたからなんだ・・・」と話しているので、最後まで読んでしまえば最初のこの違和感もあってないようなもんになるかと思います。
主人公の性格に微妙に難があるかもしれないですが、十分に許容範囲かなって思います。根底に恋愛なんて興味ないという所謂やれやれな感情が入ってるので、あまり感情移入はしないほうがいいかもしれませんが、こういうゲームで感情移入出来ないというのは少々辛い。まぁ、主人公の両親があんなにラブラブしてたらその反動で恋愛に良いものを抱かないなんていうのは分からなくもないですが。だからハニーカミングしすぎだこのゲーム。
登場人物に無駄がないのも何となく分かるのも非常に好感が持てます。「恋しよっ」というタイトルで、設定が「恋に落ちるまでの過程とはなんぞや?」と問われているのに対して無駄なポジションを取ってるキャラが一人もいないというのはさりげなくすごいことだと思います。少子化対策に対して少なからず反感を持つ者、過去の主人公の恋を知る者、恋愛の良さを教えようとする者、”恋”というものが良く分かっていない者(主人公の立場から見ると、これから恋を知っていこうとする者・・・という意味では知花と微妙に被るので、感情移入してるとこの子だけ微妙に浮く気がするけど)、恋愛を通して何かが変わると信じている者、(サブですが)友情から恋人へと昇華するポジション、と無駄がないように思います。主人公の立場から言わせれば一度は何かしら考えたことのあるポジションを持っており、無駄がない。無駄にユーザーに媚びるような(ぶっちゃけると実妹とか)キャラを出さずに、「恋愛とはなんぞ?」という問いに真摯に立ち向かう姿勢は少なからず評価出来ると思います。
ただ、回想シーンの異常なまでの長さを持ったチンコはどうにかならんのか、と。
先に総評を。ルートごとのはなしはネタバレがドチャクソに入ってるのでプレイ後見るか、見ないことを推奨。
もう少し詰めれば良作になりえたかなって感じの作品でした。ルートによっては主人公の設定が有効に活かされていないこともあり、ただのキザな主人公ってイメージを持たれる危険もあるからです。それでも昨今のガッツリした純愛ゲー枠の中では間違いなく当たりだと言えるので、「今パロディとかタイムリーなネタで笑いを取ろうと必死やん?こんなんばっかじゃなくてタマには普通の純愛ゲーがやりたいよー」という方には十分おすすめできるレベルの作品です。
キャラごとに見た場合、個人的には雅、優美あたりが目的なら買ってもいいかと思います。優美はちょっと補正入ってるのと、評判悪さ気なのが気になる人もいると思いますが、好きな根拠は個別にしっかり書いてあります。興味があればどうぞ。他のヒロイン、特に綾が目的の場合は回避推奨となる可能性があります。これも詳しいことは下に書いてあります。それから、声優は基本的に豪華だと思いますので、声ゲーとして買うのもアリです。ただし、メタ・パロディは期待しないように。
私は値段相応で非常に楽しめました。久々にガッツリ純愛ゲーやってると感じました
ここからは各ルートの批評。
・雅
罵倒を言わせたら右に出るもののいない北見六花さんのセリフは一言一言が重い(適当)。主人公と似たような境遇を持って学園に入っているところから、恋よりもパティシエールという夢に向かって頑張りたいという考えを持っていることが分かります。その夢に向かって協力することになった主人公が、雅とやり取りしてるうちに、自然と雅といる自分がすごく楽しんでいることに気づいていく・・・というシナリオ。すごく丁寧に導入されるテキスト・シナリオで非常に共感が持てます。こんなシナリオ(設定を除けば)どこにでもありそうなものですが、久々にちゃんと読んだかもしれないくらい、良いテキストでした。おそらく、北川晴さんのシナリオでしょうね、描写が丁寧です。(他作品との比較は難しいですが、この丁寧さはましろ色の桜乃が近いかな)
例をひとつ。主人公がシュークリームを雅と作る下りで、学園から帰宅後に男キャラ達(共通から男女グループとして絡んでいた咲を含む)に(あくまで主人公と雅が作ったものだとばれないように)試食してもらうという話は、さりげなく咲に雅と主人公の関係が良いように進んでいることを察させる良いシナリオだと感じました。学園に入ったころから咲とやりとりしてたのであれば、パティシエールの夢を咲に話しているかどうかはともかく、女子同士・女友達として何度かお菓子を作って、試食してもらっていると思うのは当然の考えですよね。その味を知っていれば、このシュークリームがどんな風に作られたかなんて一発で分かりますから、(このときの咲の主人公に対する気持ちは分かりませんが)何か思うところがある、というのも自然ですね。こういう話が随所に置かれているので、自然に読めるんですよねぇ・・・。余計なメタ・パロディネタもほとんどなく、久々にガッツリ純愛ゲーやってるなぁって感じます。
結果として、主人公の成長物語に昇華していると感じるのも共感の理由のひとつなのかもしれません。「両親がラブラブすぎてその反動で、恋愛にどこか一線を引いている」、「幼馴染に昔告白し、(保留されただけ、なのかもしれませんが)振られた。しかし、そのことに少なからず未練がある」ということから、自然と好きになっていった雅に対する告白への葛藤も、通常ならば「いやどうでもいいだろとりあえず告白しろよこのヘタレ」という感情もなく、葛藤自体が痛いほど良く伝わってきます。恋人として一歩を踏み出すのが怖いというのも、上記の主人公の設定が良く活きているように感じました。説明すると長くなるので割愛しますが、このルートのヒロインの立ち回り方(特に知花)は上記でも言ったように、上手く設定を活かしているといえます。知花と三日間だけ付き合うという話もよく読めば主人公の知花に対する気遣いはかなりしっかりしている上での決断だと見てとれるので、見てイライラは絶対しないはずです。そもそも雅の感情の整理のためには絶対来ると思っていた下りだし、そのダシ(というと失礼ですが)に知花が使われることも、彼女の立場と設定を考えればなんとなく分かるはずです。普通に考えれば良い方向に転がりづらいシナリオを丁寧に書いているライターさんは素直にすごいと思いました。
本当に次の展開が気になる良い構成なんですよね。幼馴染好きとしては雅と恋人同士になった後に突然出てくる綾が「話があるの」って言われたら、「おっなんだなんだ」って気になるのは本当性格のようで・・・、でもいいですね(ここはもう少し幼馴染としてのお話を導入しても良かったかもしれませんが、重箱の隅をつついている気がするので気にしません)。まさか、ただの純愛ゲーでここまでの感情を持つとは思わなかったです。規格外の楽しさで俺もビビッてますし、(この段階ではこの子だけしか終わってないんですが)このルートだけでも良い作品が引けてよかったとすら思っているほどです。
ただ、恋人になった後はここまでの流れが良かったのもあって、普通すぎてちょっとだれた感はあります。まあいいです。でもクリームまみれの結婚式はちょっと面白かったです。
最後に、野暮かもしれませんが、主人公ちょっとスイーツ方面詳しすぎだろって突っ込みたい。お菓子の試食に対する感想がガチ過ぎるのはなぜなんだぜ・・・。
・綾
この声遠野そよぎさんに似てる気がするけど気のせい気のせい。この子のために買ったといっても過言ではないくらい。なのでちょっとトゲがあるかもしれないということをご了承ください。
普通に読んでるとこのルートは「教師と学生は恋愛してはいけない。この固定概念(?)を持った綾が、とある出来事をきっかけにその考えを変えていく、いわゆる綾の成長物語」なのだろうと思うかもしれません(オチは違います。びっくりしました)。そのために雅をダシに使ったりしてますが、雅ルートと比較していることもあって・・・少々分かりづらいテキストになっている気がします。主人公の気持ちは綾が好きだということを一貫している(正直ここもあんまり良く分からない)のですが、肝心の綾が主人公のことをどう思っているのかがあまりよく伝わってこないと思ったのが第一印象。色々発言はしてるけど、根底には『主人公は男性としては好きだけど、教師という壁がある』ということが伝えたいのだろうと思います(でも実は違うんだと、2回目)。しかし、前述している通りにその「色々」というのが例えば「主人公のことは良い子だとは思うけど男性として見れない」だとか「主人公の(実質的な)告白に対しての回答がその場その場で微妙に異なる」ことから、綾の主人公に対する気持ちがあっちこっちにいきすぎて、読みづらいしふわふわしすぎてる印象でした。また、綾の主人公に対する扱いの分かりづらさも個別ルートを読解する難解さに拍車をかけています。結局オチとしては『だって私とゆうくんは5つも年が違うじゃない、私はゆうくんには学生と恋をして欲しかった』というものでした。なんだオチ違うじゃないかーで済めば良かったんですが、恋人になった後の防波堤での会話で、「教師と学生は恋愛できないのよ?」だとか「でも私はゆうくんが好きだという気持ちに嘘はつかない」だとか2文で早速矛盾してますけど、こんな会話のやりとりがあって、もうこのルートの理解をあきらめた次第です。ただ、この2文は綾の決意を見ることが出来るので必ずしもマイナスな発言ではないことに注意しましょう。
あと、このルートでは、このゲーム独自に存在する「恋愛法」に非常に多くのツッコミを入れる結果となってます。なぜなら、綾はこの恋愛学園の1期生だから、という話から始まります。このシステムはまだ十分じゃないという説明がありますが、本人も「特定の人は作らなかった、だから不良学生の判を押されていた」といった発言をしていることから、制度は不十分でも綾のいた時期でも恋愛はしなければならないということが即座に分かります。これ聞いてどう思いますかね。ツッコミどころ満載かと思います。この下りは文句を言い出すと止まらないです。「学生会に入っていれば恋愛はしなくてもいい」というところからの「当時の先生(男性キャラの先生)が頑張ってくれたんでしょうねぇ」だとか、この下りも文章だけで具体的に語られることはありません。また、綾は卒業後に主人公の地元を離れて教育関連の大学に4年間通うことになるんですが、卒業間近に恋愛学園から「あなたのような方がいた際に、その学生を導いてほしい。だからあなたにうちの学園で教職として仕事して欲しい」という発言はもはや意味不明を通り越して怒りに近い感情がありました。あなたのような?・・・・「恋愛をしない」という、学園から見たら害悪でしかない人を仕事に就かせようという意味がまったく伝わってきません。
恋人同士になった後でも、前提に「教師と学生の恋愛は禁止」という話があるのに学校で主人公と綾のコスプレ(?)デートをしたり、綾が平気で主人公の部屋に入ったり、屋上でセクロスしたりと、めちゃくちゃ危険な橋渡ってるなーとか思いながら見てました。思っていた通り、この関係が学園側にバレて、綾先生に責任が問われることになります。主人公はこれに対して「学生と教師が付き合えるようにする」ための署名を集めることになるんですが、この下りがやけにあっさりしていた印象。まあ可もなく不可もない展開でした。
ここまでは普通の幼馴染好きが起こす文句です。ここから先は、戯言です。本音もちょっと入ってますが、あまり気にせず。このルートは結果として、学生と教師の関係だから、そこに「幼馴染」という属性がつくからこその心理描写と展開、だったと感じています。どちらかが欠けていてもこのようなルート展開はあり得なかった、あり得てはいけなかったと思います。そういう意味ではこのようなルートも許容して受け入れるべきだと、全く感じなかったわけではありませんでした。「教師」という設定がミスチョイスだったように感じるのは簡単ですが、シナリオにツッコミ所がそれなりにあるとはいえ、それはあくまで設定に対してであり、幼馴染との恋模様を誹謗中傷しているものではありません。このルートが叩かれるべきはあくまで「設定」なのであって、その設定を都合よく説明出来る「教師」という立場として、たまたま「幼馴染」に白羽の矢が立った、と解釈してください。どこかで書きましたが、綾が学園時代に恋をしなかったのは、「本当に好きな人がそばにいなかったから」って言ってるあたり、内心では主人公の告白以降ちゃんと主人公を異性として意識していたことに他ならないですし、ここでは語れないくらいいいところもたくさんあったと感じています。
とはいえ、素直に学生の設定にしておいて、恋愛学園入った時に再開するタイプの幼馴染(年上でも年下でも同級生でも何でも良い)にすれば、まだ考えようはあったのかもという考えは捨てきれないです。良いものになるかどうかは別問題ですが、やはり教師と学生という設定が引き起こす心理描写・行動に賛否があると思います。また、告白前のシナリオも全体的に読みづらいので、綾目的ならそこらへんを注意して購入を検討されてください。私はこの幼馴染の好き嫌いは置いといて、シナリオは受け入れる所存です。
・知花
気になる点が一つ。知花とのデートで、海辺でキスしてお互いのリングを受け取った後に、やけに主人公が知花のことを彼女と呼ばないことが気になった。ここでの主人公の認識が、ルート選択直後の話である、「リングを渡すことが義務だから、知花なら気兼ねしないと思って」という当初の目的を達成したという気持ちなのか、彼女と呼ぶことがただ恥ずかしいのか良く分からない時期がありました。一応最終的には好きだという気持ちを持っていると言うんですが、何か気になったのでコメントだけ。
箱入り娘として育てられてしまい、偏った恋愛観を持っている知花を主人公が変えていこう!という話です。それ以上でもそれ以下でもありません。このルートを共通の最初から見てみると、恋愛なんてしないだとか言ってた主人公の設定が嘘のようですね。これを考えると、出来れば最初は共通からちゃんと話がつながってる雅か綾を最初にやるのが印象的にも良さそうです。そんな事情もあって、シナリオ的には雅、綾と比べるとワンランク下がります。知花ちゃん可愛いからいいや。
咲の転校に対してパーティーをやろうって話に知花の父親が乱入してくる下りは、最初イラっときましたが、その後の咲の発言にちょっと助けられた感ありました。以下そのまま抜粋
咲「はー、はー・・・・! お腹痛い・・・・あーだめ、よじれる、あっはははははは!」
鳴海「・・・・咲さ、お前ツボに入りすぎだろ」
咲「あは、あははは、だってさ、もうこれフルコースじゃん」
咲「知花ちゃんのお父さんの乱入と大暴れ。その上、料理のドカ食い」
咲「ゆうくんの娘をください宣言に、知花ちゃんの大説教って・・・・」
咲「だめだって、反則だって。昔のコメディ漫画でも、こんなベッタベタな展開なんてしないよー」
咲「もー全員が全員、タイミングよすぎ! これ、最後にして最っ高の土産話だよ。あは、あははは~っ!」
一人で、日月が笑い転げている。
ここになんとか救われました。咲ちゃん天使っすな。
全体を通してこれという文句はないですが、前二人と比べると明らかに見劣りするシナリオです。何か普通にイチャイチャして終わりってシナリオに文句もクソもないということです。知花が目的の場合は、そこだけ注意しましょう。
・琴子
変顔率が結構高いヒロイン。気持ちSが入ったゆきとんも悪くないのかも。一言で言うと相当面倒なルートでした。
親がお医者さんということで、ずっと仕事の話ばかりしてる夫婦を見てきた琴子は、幼少期から理論的な考えを持つことに疑問を持たなくなった。だから恋なんてものは良く分からないけれど・・・みたいな感じですかね。言ってることはよく伝わってきますが、ヒロイン側がこんな性格なので告白までの流れが非常にめんどくさいと感じました。主人公の告白に対する琴子の返事も、結ばれたのか良く分からない返事なので、二人が恋人同士になったタイミングもつかみづらいかなって思いました。かと思えば、一気に堕ちてなりふり構わずイチャイチャとしてるという、よう分からん展開に・・・。理論的なヒロインって結構めんどくさいな、と思ったルートでした。最後の方も1年違いって設定は上手く活かせそうかな?って思ったけど、対策を口で言うだけでその後は何も語られないし、エピローグでは気がついたら生徒会長になっちゃってるし、会長特権で数日の自由を・・・うーむ。コメントしづらい。とりあえず何してるか分からん生徒会だけど権利だけは強いなぁと感じたルートでもありました。
補足までに、キャラは一番面白かったです。
・優美
男が苦手って設定はあまり活かされてないように感じた。ルートは基本ノーコメント。共通、別ルートの個別では異常なまでの幼馴染フラグが立っていた女の子。キャラクターボイスは奏雨さん。結果としては・・・
・・・と、その前に幼馴染と「思い出の女の子」という枠の違いを簡単に説明します。幼馴染とは、「幼い頃に親しくしていた友達」を指します。ここから、「幼い頃から今までずーっと家族のように付き合ってきた」タイプや、「幼い頃に親しくしていたが、親の都合などで一度別れることになるが、数年後どこかで再開を果たす」タイプなどに派生していくことになります。重要なのは、「程度の差はあれど幼少期からある程度の付き合いがあること」が条件であることです。一方で、「思い出の女の子」という枠なんですが、実は幼馴染とは本質的には何も変わらず、幼少期で出会っていた期間や、主人公(ヒロイン)が幼少期でのやりとりをどれだけ覚えているか(それに対してどの程度の好感度があるのか、も含む)、そもそも幼少期で何をしていたのか、などの基準に則って幼馴染とは線引きされます。この線引き基準が人によってまちまちで、「幼い頃からずーっと付き合いがあるのが幼馴染、それ以外は思い出の女の子枠だ」という人もいれば、「幼少期数ヶ月程度遊んでいても(シナリオ的に)密度の高いやりとりだから幼馴染だ」という人もいて、しばし議論の種になります。これが分かった上で以下の批評を見てください。上記の説明が知識の助けになればと思います。
はっきり言いますが、終わってみるとこの子もなかなか幼馴染やってたんですね。いや、下手すると綾よりも幼馴染っぽさがある気すらしてくるな。でもあくまで優美側の話で、主人公から見たらせいぜい「思い出の女の子」枠なのでしょう。もともと綾とも面識があるようで、何かしら事情を抱えていたようですが、時系列的には主人公が綾に告白するより前のはずだから、このときの綾の気持ちはあんまり考えなくてもいい気がします。名前の一致もあってゆうゆうコンビ(Magical Marriage Lunatics!!参照)みたいなのが見れた気がして、別ブランド作品出すのもおかしいですが嬉しかったです。教室で優美と二人きりになった際に優美が昔の男言葉に戻して話し、その話し方から主人公がだんだんと優美のことを思い出していく様は、ある意味綾より幼馴染やってた。断言していい。一部抜粋。
優美「江洲名くん、おっぱいが大きいほうが・・・・・今でも好きなんだ?」
祐希「べ、別にそこにこだわりはないぞ? いいか、男の好みというのは千差万別でー」
(ここから優美が昔(ユウ)の男言葉に戻って)
子供祐希(優美)「なーなー、綾ねえのおっぱいって、おっきくて柔らかいんだぞ?やっぱり、女はあれくらいないとなー」
ユウ(優美)「ばっか。おっぱいがでっかいだけじゃなくて大人のミリョクっていうか、そういうのがいいんだって」
(回想戻る)
祐希「すみませんでしたぁっ!!」
このやり取りだけでも幼馴染らしさがいい感じににじみ出てると思います。幼馴染は素晴らしい。
幼馴染好きな補正もかかってるかもしれないんですが、ここ批評空間でこの子は結構不遇な扱いを受けている中で、私はこの子を推してあげたい。絶叫に近い告白シーンもさることながら、恋人どうしになったときのお互いの呼び方が「ゆーき」と「ゆーみ」になってるのも幼少期のやりとりを意識してるテキストならすごいと思う。自分の見方の問題もありますが、楽しめる人には楽しめるのではないでしょうか。やっぱり気にかかる点も多いので、そのマイナス評価をどう見るか次第ってところもありますがね。自分は1,2で好きなキャラだったということで。ラストの自転車も雰囲気出てて良かったです。
・咲
いくつかのルートでちょいちょい入ってくる転校の理由が語られるサブ的ルート。普通に大団円エンドみたいな形で終わります。流れは、母親がもともと病弱でってのと父親が海外を転々として仕事しているという話で外国に行かないといけなくなった。でも最終的には母親の病気は全快し、日本に帰ってきました、エンドって感じです。特筆コメントすることはありません。
以下、コメント
・琴子の「胸は小さいけど」ネタのキャプチャをネットで見かけたことありますが、あれCGがフェードアウトしてから言うんですね。あれコラだったんですね。朝凪のアクアノーツの「ダシ出てる」ネタもそうでしたね
・ちょっと邪推ですが、この学園でリングをまったく渡されない男女は悲惨だなと感じました
・雅ルートについて、主人公のTシャツがあったら匂い嗅ぎながら情事にふける様子は完全に「アッチむいて恋」のそれでした。声優も・・・なんでもないです
・雅ルートについてもう一つ。咲の転校の下り必要だったのかなぁ・・・
・綾ルートについて、雅ちょろすぎ。演技とか言ってるけどさすがにあれを演技というのは無理がありすぎ
・綾ルートについてもう一つ。エピローグの綾は「5つ年上」と「それから6年後」、「主人公は18歳以上」、「教師になる最短の年齢が22歳くらい?」であることから30歳超えてるんですね。そそりますね
・知花ルートについて、生理周期の知識あるのに性知識はないのか・・・
・琴子ルートについて、貧乳ネタでやけにいじられてるけど知花はいじる価値もありませんかそうですか
・優美ルートについて、幼馴染(思い出の女の子)だと発覚するわけなんですが、主人公の実質的な幼馴染はどっちも巨乳なのか、なんか腹が立ってきたんだけど
・優美ルートについて、どうしても突っ込みたい。3回目くらいの回想シーンのオナホでけぇよww