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remikoronaさんの祝祭のカンパネラ!の長文感想

ユーザー
remikorona
ゲーム
祝祭のカンパネラ!
ブランド
ういんどみるOasis
得点
75
参照数
290

一言コメント

各ルートが全体的に何が伝えたいか分からないです。FDあんまやらんから知らないけど、こんなものなのかしら

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 まずはゲーム全体の感想について。
 全体的にシナリオが何を伝えたいのか分からない印象でした。恐らく回りくどすぎるテキストが原因なんだと思いますが、正直本編よりもその点は酷いと感じました。ルート格差が見た目見られなかったのは良いのですが、前述の理由でものすごく格差があるように見える不思議。
 個人的に良かったかなと思える順番を下に書いときます。詳しい説明はそのしたで簡単に。

カリーナ>アニエス>リトス≧ニナ>チェルシー>サルサ>ミネット>アヴリル

 カリーナ・リトスは幼なじみ補正が掛かっているので私ではまともに批評できません。申し訳ありません。アニエス・ニナ・チェルシーは特に問題なし。サルサとミネットはやや見劣りはしますが、キャラは好きでした。アヴリルは必要性をあまり感じないシナリオですが、別に悪いシナリオではなかったですよ?ランク付けはしていますがそれほど差はありません。ガーネットクエストは、ほどほどにやり込み要素があることからも十分FDのお祭り感が出た要素だったかなと思います。まあそれだけですが。

以下、ネタバレ。











各アフターの所感について

リトスアフター
 大まかな話は、主人公とリトスの馴れ初めについて。最初は主人公のこと嫌いだったんだけど、ゴーレムの調整のクエストで二人でやりとりしてる間にその感情が変化していく・・・という割とありがちな話かな。エピローグのやりとりからエロシーンのくだりはおそらくリトスの妄想だと推測されます。大まかな区分は「幼なじみ」でいいのでしょうが、スタートから好感度が高すぎる弊害でこんなシナリオになったんでしょう。ある意味斬新ですね。

アヴリルアフター
 おそらくアニエスルートの途中からの話をアバディーン側で見たIF話なのでしょう。相変わらずこの手のセクロスは意味がわからない。アニマアメティスタの意思をアバディーンからアヴリルに移動させるためにはエッチするしかない!なんてなかなか意味がわからないぜ。アヴリルアフターやってて思ったのはこれレスターとじゃなくてアバディーンとなんだって思った。ちょっとだけ意外って感じだけど、独占厨な人は注意が必要ですね。精一杯のアフターとも言えるが何とも言えない気分。

ニナアフター
 ニナの母親のつてか何かでお見合いの話が来るが、これを回避したいと思ったオアシスの面々はレスターを仮の恋人にしようと決める(厳密には恋人ではないが)。その証拠としてデートをしようと決めたオアシスのみんな。ニナ自身も楽しみにしつつ・・・、といった話。ニナの私服を普通に立ち絵として見せて欲しかったな、なんて思ってたり。位置的には本編のニナのエクストラストーリーの続きのはず。じゃないと主人公が覚えてないとはいえ童貞じゃなくなるから危険思想持ってる人にとっては危ない気がする。
 ニナとのデート後、段々と主人公が「あの夜」を夢の中で悪夢として思い出すようになって苦しんでいる。レスターを苦しませてるのはあの晩限りで自身が楽になろうとしたニナ自身である。このルートが伝えたいことはなんとなく分かりますが、少々テキストがまどろっこしくてニナ自身の評価がやや下がりだったりします。

カリーナアフター
 結婚を目前にした二人だが、ある日カリーナが変な魔道書読んだら黒カリーナ出現というお話。黒カリーナがそこそこ頭おかしかったお話なのかも。このアフターには、「カリーナにはもっと自分を出してほしい!」というコンセプトがあるのでしょうが、あえてこの話をチョイスする必要も感じない、なんとも無難なお話だったかな。個人的には結婚式、クランでの二次会で幼なじみなトークをがっつりやってほしいという(どうでもいい)要求があったり。

サルサアフター
 サルサとレスターが恋人になっているという設定で、この設定の前話的なアフター。
 全然話が理解できないや・・・ってのが印象強いです。くどさ尋常じゃなくて結構読むのが苦痛でした。幼少期の1ヶ月後にエルタリアへ行き、そこでレスターと会ってるという話があったので幼なじみ認定でいいのではないでしょうか?くらい。サルサのツッコミは好きなのでこの子には他ルートで頑張ってもらいましょう。

アニエスアフター
 アルトワーズ周辺の人間関係を再認識するシナリオ、というのが大まかなお話。天蓋の水車にまつわるお話かな?って最初思ってたけど全然違うような・・・。どちらかというとアルトワーズとアニエス・アバディーンの親子話かな。祝福のカンパネラ同様相変わらずくどいテキスト回しですが、8人のシナリオの中ではまあ読める方。でも前半gdgdしすぎ。

チェルシーアフター
 私服可愛くなっとる!?が第一印象。でもやっぱり話がイマイチわからないというのが第一印象。おそらく、逆さ人形が言っていた「本来神剣士のような巨大な力を持つものには感情などの選択肢は与えない。それは世界を歪ませる可能性があるからだ。それでも神剣士は今まで幸せだと言えたのか?」という言葉に全てが詰まってるのかな、と。
 チェルシーは非常に固いキャラだったので更なるテキストの鬱陶しさを警戒していましたが、意外とそうでもなかったかなって思ってます。まあ直前にやったアニエスのしんどさが尋常じゃなかったのかもしれません。

ミネットアフター
 ミリアム目覚めたやったーって思ってたら、ミリアムがレスターに即堕ちしていた、という話(半分本当)。8人目ともなるとない頭働かせるの面倒だから、大人ぶろうと頑張ってるミネット可愛いやったーで終わっていいですかね?
 ミリアムはミネットとレスターの今の幸せな環境を壊したくなくて、色々と葛藤しているという感じ。この話見てるとお酒で逃げたニナさんを死体蹴りしているような気分になる気が(マテ)しますが、まあなんやかんやあってセクロスという。で、周りに受け入れられて(アバディーン?知らない子ですね)終了という感じ。こちらがミネット&ミリアムアフター。
 ミネットアフターの方は特別コメントをする気はないです。呼び方が「パパ」から「レスター」に変わって私は若干悲しい気持ちです。ただ、無い胸でパイズリしてくれる回想あったからこの子は神ルート。間違いない

ガーネットクエスト
 ある意味「祝祭のカンパネラ」というタイトルに一番合っている内容だと思った。キャラの壊れ具合とか




余談ですが、幼なじみ好きとして一つ議論したいことがあるので勝手に書いときます

疑問:FDで判明したトルティア姉妹の幼なじみ説の可否について
 そもそもFDで判明した理由なんですが、小さい頃に国を飛び出してエルタリアに来たよっていう話はFDが初めてのはずなので、私はそう解釈しています。その後トルティアカンパニーを立ち上げる訳で、その過程でレスターと遭遇することになります。出会った時期が幼少期であることは間違いなく、またクランハウスを立ち上げたり、ゴーレムの調整の話、定期的にクエストを共にこなすことで得られる信用関係などから、一見幼なじみたる根拠が十分にあるように見えます。しかし、幼少期というのが具体的にいつなのかは本編・FD中で一切語られていません。また、クランハウスを立ち上げるのは幼少期では非常に厳しいのではないかと思うのです。なので、クランハウス立ち上げ以後でレスターと深く関わっているという話になると、先ほどの理由から幼なじみという解釈にはやや無理が入る可能性があります。ここで最重要となるのは結局「Oasisとトルティアカンパニーが立ち上がった時期は?」という一点になります。幼なじみの可否はこの時期によって議論出来るでしょうが、結局推測ばかりになると思いますので、結局信頼関係で見ることになるでしょうね。
 個人的には幼なじみだと思ってます。信用関係は本編およびFDで十分すぎるほど構築されており、時期で議論する必要を感じないほどだと思っているからです(上の議論の意味がありませんが、まあいいです)。

以下、コメント
・ニナアフターにて、カリーナと対峙するシナリオが挿入されている点は相変わらず幼なじみに対する気遣いがよくできているなと感心しますが、お祭りに近い設置である祝祭にまでこれほどの救済が必要か?という疑問も。
・アニエスアフターにて、アニエスの回想シーンではレスターの呼び方を「ご主人様」か「レスターのまま」で選べるようになってました。これ自体はどうでもいいことなんですが、アニエスにはなんとなく「お兄ちゃん」って呼んでプレイして欲しかったなぁなんてどうでもいいことを考えて回想シーンを見てました。絶対共感してくれる人いるはず
・チェルシーアフターにて、シェリーとチェルシーがお風呂に入るシーンで需要とかサービスとか言うんじゃない。メタいメタい