いい作品だったのは確か。ここの高評価に期待をしすぎたことで若干微妙にも思えたけどやっぱりいい作品。
最初80点つけたのを90点に上方修正とともに感想書き直し。
プレイしてみようと思ったきっかけが、ここでの高評価を見た上だったのもあり
最初は期待もちすぎてプレイしたせいで案外どうということも・・・
ってかんじで80点としていました。
ただ、自分が他に評価している作品との相対的にみた場合におかしいとおもったのと
なんだかんだいいつつ、オールクリア後数日たっても余韻が残っていて
気づいたら再度流しよんでみたりしてしまっていたので、評価を改めました。
全体的な話として、この作品はどのヒロインのルートであるにしろあくまで中心にいるのは雪菜だなとおもいました。
サブヒロインに関してはそもそも、そっちに流れるきっかけが雪菜が春希を拒絶したことだとおもいますし。
そのせいで、春希がサブヒロインたちを本気で好きになってるのか疑問に感じたほどでした。
それに、どのサブヒロインルートにしても、春希が雪菜をはっきりとふるシーンがある意味一番の見せ場になっているきもしましたからね。
かずさルートにしても、かずさが身を引くパターンと、春希と日本を出るパターンありましたけど。
エピローグの最後のシーンをかざっているのはどっちにしろ雪菜ですからね。
そんなことから、私はこの作品すべてが雪菜のための話なのかもしれないと思いました。
比較する意味もない話ですが、個人的見解ではかずさと雪菜のどちらのほうが春希への想いが強いかといわれると、雪菜のほうだとおもいましたしね。
かずさは確かに、春希のことだけを見ていたとは思いますし。
ずっとあっていない5年間想い続けていたのもすごいことだとは思います。
ただ、かずさって元から母親と春希以外の人間とのかかわりがそもそも希薄。
最終的には母親さえ病気になったことで、
想いとは別に状況的にもかずさには他の者をすてるまでもなく、
春希しかいない状況だったと思います。
さらにいえば、5年間あっていないというのは、考えようによっては妄想に浸っていられたともいえますからね。自分の理想の春希だけを見続けることができていたとも考えられます。
一方で、雪菜は家族や友達にも恵まれていますし、実際いろんな人と関わっていた。
そして本物の春希と関わり続けて何度も裏切られたり、冷たく接されたりと傷つけられていましたからね。
確かに、復縁後かずさ登場までは幸せだったかもしれないけれど。
その復縁前の状態と、かずさ登場後にうけている仕打ちから考えたら、
それでも春希を想うといのはすごいを通り越して、逆にちょっと怖いくらいです。
ただ、想いの強さに個人評価を下すと勝者は雪菜だとおもいますが
個人的にどっちのヒロインがすきかといわれたら私はかずさのほうが好きですけどね。
ストーリー以外の部分に関しては
キャラの絵が時々残念なことになってたのが気になりましたね。
音楽は、歌・曲どちらもとてもよかった。
システム面は特に不都合は感じなかったです。
以下、各ルートについて
(小春ルート)
もうなんというか・・・
付き合いだすスタートのところが、雪菜に拒絶されて自分より3つも年下のまだ成人もしていない女の子にすがりついてる状態の春希が激しく情けなかった。
サブヒロイン3人どのルートでもその傾向はあるけど、一番みていて気分悪い春希はここだった。
小春自体は魅力あるヒロインだったけど・・・
ビッチ扱いされだしたとき何故それを甘んじてうけたのか。
というかむしろあおるようあ行動をとったのかよく理解できなかった。
でもまぁ・・・また春希に関わったばかりに不幸になる女の子が・・・
ってのを強く感じたルートでしたね。
エピローグの仲直りは・・・正直白々しく感じていまいちだったかも。
(麻理ルート)
仕事とそれ以外のときのギャップが魅力なキャラでしたね。
付き合いだす前に勝手な思い込みで嫉妬というか被害妄想してる春希はやはりひどかった。
それ以外に関しては・・・まぁ割と普通のよくあるエロゲのストーリーっぽく感じました。
特に可もなく不可もなくってかんじでした。
(千晶ルート)
なんか隠してそうなキャラだなーとは思っていたけど。
そのとおりでしたね。
演劇以外はダメ人間だったり、春希にほんとうに惹かれだしてからの雪菜とりなんかみてると
なんかかずさぽい立ち位置だったきもしますね。
(雪菜ーCC-ルート)
前述の通り、私はかずさ派ではあるけど。
さすがに今までいろいろと苦労していただけに、最終的に結ばれたときには
それなりにようやく報われてよかったよかった。っていうのは感じました。
春希に甘えてるときの雪菜は素直にかわいいとおもうんですよね。
そのままcodaに突入してかずさ登場したときは・・・
前はニアミス程度にすませておいて、ここでかずさ登場させてつきおとすかよ・・・
と、雪菜に同情さえ感じた。
(最終的にかずさが身を引くルート)
途中からその流れが予想できる雰囲気は出てましたね。
とはいえ実際に離れていく手を離したシーンはそれなりに心動かされるものがりました。
春希の弱さがもっとも現れた終わり方でもあったきがします。
エピローグに関しては完全に雪菜のターン。
ってか、これかずさルートなんだっけ?と思えてくるほど・・・
でも、このエピローグの雪菜は個人的にはいろんなパターンをみせた雪菜の中でもかなり好きな部類。
そして、春希は内心かずさ好きなくせに優しくしてもらえるからで雪菜に依存してるかんじで
やっぱり最低なやつだな。と思えるエピローグでもありました。
(かずさと春希がくっつくルート)
一番好きなルートでした。
かずさ派としては、唯一かずさが春希と一緒にいるエピローグを迎えるルートでもありますしね。
それ以外にも印象深いシーンが多いです。
依緒が春希にいった
雪菜とは心と体両方でつながったのに
のくだりとか、結構インパクトありましたね。
かずさと体の関係をもたないというのは、春希としてはせめてもの雪菜への誠意のつもりだったにしても逆にひどい話っていうね。
実際、どのみちすでにひどいんだけども。
そして、全体とおして武也はいいやつしてたけど
春希をせめるだけなら帰れと依緒たちをおいだした後に春希と二人で話してるシーンとかね・・・
この作品やってて一番感動的だったのは個人的にここだったかも。
春希の会社の先輩集団の送別会もよかったですけどね。
ほんと、春希って女がからむとろくなことしてないんだけど。
まわりの人にはめぐまれてるんだよなぁ~とおもいましたね。
雪菜までが壊れかけてたシーンは結構どうなるんだこれ?とドキドキもしましたし。
春希を追い込むなと家族や朋に訴えてるときとかもう・・・
言葉が悪いけど、この子どこまで馬鹿なのよ・・・って思いましたね。
(悪い意味ではないです)
エンドロール前のかずさの3つの罪のセリフも印象深かった。
エピローグでの春希との二人だけでいるシーンでのあいかわらずそっけない感じながらも
甘えてる感じとか、かずさ派としては至福な感じでした。
ただ、このエピローグでも最後をもっていくのはやっぱり雪菜でしたね・・・
最後のドイツ語のセリフ自体は、元気な自分の姿を見せるだけにもおもえるけど。
弾き語りで歌っていた歌の歌詞「I still love you」は、まだ春希をあきらめてないのを
主張しているようにも思えてちょっと顔がひきつりそうだったんだけど。
これは勘ぐりすぎなのでしょうかね?
後、春希が雪菜に別れをつげたシーンや、エピローグ最初のほうのシーンってやたらと
雪菜がいかにも亡くなったとおもわせるようなミスリードを誘おうとしる気がしたのは
きのせいでしょうか?
まぁ、とてもそうは思えなかったからこれも勘ぐりすぎかもしれませんが。
(雪菜ーcodaールート)
大団円とうけとれるようなエンディングではありましたけど・・・
きっと違いますよね。
このルートは雪菜による雪菜のため”だけ”のハッピーエンド。
というのが私の見解です。
「雪菜による」という表現をしてるのは、春希以上に雪菜自身がかずさがらみの事情で動き回っていたからです。
もう、このルートは雪菜が主人公といってもいいくらいに感じました。
雪菜は、確かに春希好きだったでしょうけど春希だけを手に入れて満足する気はなかった。
そのために他を捨てるなんてことはできないってのは他ルートで自身もいってましたし。
トゲのある言い方になってしまうんですが、結局このルートでの雪菜は、
子供のように、全てを手に入れないと気がすまない。
そのために周りがどんな我慢してたり、
どんな想いでいるかなんてしったことではない。
という考えでそれを成就すべくあがいていたように思います。
自分の理想がかなうのを嘆きながら黙ってまってるキャラじゃないので嫌悪感は感じませんでしたけどね。
結果的には、雪菜のやったことは自分が望む環境を作るために周りを(特にかずさを)従わせただけのことだとおもいます。
そういう意味でやはり、他のエンド同様、誰かが幸せになる一方で誰かが不幸になってるというのが描かれているエンドであり、大団円では決してないかと。
こうかくと、雪菜を批判してるとおもわれるかもしれませんが、そのつもりはないです。
雪菜は、自分の望む環境を作るために努力していたとおもいますのでね。
それに、雪菜が望む3人でいることってのを実現しようとした場合
仮に、かずさと春希がくっついて雪菜が2人のそばにいるので我慢しようとしたとしても
それまでの流れ的に、かずさと春希は二人だけの世界に走っていくのが目に見えてますからね。
ICのときの最初の春希への告白自体がそもそもそんな動機でしたしね。
そんなかんじで、大団円だとおもうと、かずさはどうなるんだよ・・・って感じますけど。
いろいろとあがいてた雪菜のためのハッピーエンドなんだとおもえばそこまで不満もない終わり方だとはおもいました。