人を選びそうだが、善悪について考えさせる作品ではあるとおもう。ちょっと文章が冗長に感じるところはある。
一番最初の話のおわりぎわ
雄飛が景明を正義のヒーローを見る目でかけよったのを
いきなり切り殺したシーン。
そっから
これは英雄の物語ではない
英雄を志すものは必要ない
とかいう文字が表示されたときは・・・
のっけからポカーンとさせられた。
勧善懲悪なんてありえない考え方だ。
とは元から思っていたことだったけれど。
村正が、善悪相殺ってのをそうやって戒める存在とするのはなかなかおもしろい設定だったとおもう。
とはいえ正義がひとつの側面からみた場合にしかないもの。
正義も裏側からみれば悪になるってのを痛烈にうったえたのは一条のルートでしょうね。
一条は徹底して「自分の」正義を貫いてましたし。
彼女にとっての悪は一切の容赦なく排除するものという態度だった。
それ故に、相手側に属する人間からみれば
一条は情け容赦のない極悪人であることは容易に想像できてしまいますね。
結局、正義だとか英雄だとか一側面からみた言葉でしかない。
ってのを改めて感じさせられる作品でしたね。