地の文は『フェイクアズール・アーコロジー(以下、前作)』と同じく多めだが、「〇〇は××と思った。」という心情の直接描写は殆どなくなったのは良かった。世界設定は前作に引き続き面白く、最終シナリオであるアズライトルートは特にまとまっている。前作も思っていたが、ライターの森崎さんはヒロインごとにシナリオを用意しなくてはいけないエロゲーは不得手ではないかと感じた。(長文は前作の内容にも少し触れているので注意)
個人的にはアズライトルートだけでミドルプライスの方が良かった。
全員の力を合わせて困難に立ち向かう王道ストーリーに満足。
だが各ヒロインルートで各ヒロインの秘密が分かってしまっているので、
登場人物たちがアズライトルートで色々驚いていても
プレイヤーは「あ、それ知ってます。」状態で温度差が……。
アズライトルート以外もそれなりに面白いのだが、
地の文が多いのも相まってトータルプレイ時間が長くなるので、
ダレてしまうマイナス面の方が大きく感じた。
森崎さんはライトノベルで1本道のシナリオの方が向いてそう。
前作は主人公に対する精神依存系のヒロインが2名もいたので、
正直この手のヒロインが苦手なのでキツかったが、
今回は上記の系統のヒロインがいないのも良かった。
と言いつつ、ヒロインよりサブキャラの方が印象に残っている。
(特に藍理、アービノス、ケーラム子爵が良かった。)