PS版プレイ済み。戦闘エフェクトがこちらの方がテンポが良い。にっくきハマりバグもなし。スーパーファミコンの頃のRPGをやりたいときにお勧め(但しCGはスーパーファミコンより下)。シナリオ構成が秀逸で、区切れごとに先が気になりどんどん進められる。大味なダンジョンやボス戦と、クリアしても疑問が残る箇所があるのは残念。藤木隻氏らしく社会派らしいネタはあるが『ELYSION』に比べると相当薄味なので、氏のファンは過度の期待は禁物。長文は前半は簡単な攻略のコツ記載。後半はネタバレ感想。
<攻略のコツ>
・敵が出ない街中も含めて歩くだけで、HP&MPが結構回復する。
技や魔法は基本出し惜しみしない方が良い。
・中ボスが強めだがレベルさえ上げれば万事解決する。
ただレベル上げだけでウロウロするのは苦痛なので、
普段からレベル上げも兼ねて前に行った町などに戻ったりするのが吉。
町などの人のセリフは状況の進行によって頻繁に更新されている。
※上記PS版のレビューの転載
・高い経験値の隠しモンスター・金のコウモリが、
オールバインの西の橋の上でエンカウントするといつでもほぼ100%出現。
(PS版も出ることは出るがたまにだった。)
でも序盤は回避が高すぎて倒せないので、
辺境に行く直前に眠り姫の洞窟に行き、クリムゾンマスター入手後、これを道具として使い倒すと楽。
但しあまり倒し過ぎるとバランスが崩壊するので、倒しまくるのはできればセカンドプレイ以降に。
<以下ネタバレ感想(多めに改行)>
物語の舞台の国であるクライツェンの上層部の無責任・自己保身にはトータルで血管が10本程度切れた。
自分たちに都合の悪い記述(上層部の祖先は侵略者など)の徹底検閲、
原住民が伝承してきた黒竜の危険の警告・被害への対策(高所へ行けば比較的安全)を
市民を支配するのに余計な情報だからと徹底隠蔽。
(自分たちの屋敷はバッチリ高所に建設・笑)
挙句いよいよ本格的にヤバくなったら「元々自分らが住んでた土地じゃないもんね。」と仲間うちだけで国外脱出。
この一連の流れは藤木節で面白いと感じた。
実際の被害をファンタジーである黒竜にしているが、現実社会でも大いにあると思う描写。
上記に加え上層部の原住民迫害で、移民は原住民を見下し、原住民は移民に憎しみを募らせる。
但しフィクションに特化したためか、氏の綿密な調査による薀蓄は少ない。
シナリオ面で残念なのは、シノブのバックグラウンド・行動理由の説明不足。
クライツェンの黒竜の目覚めが近いので、
唯一の対抗武具である黒い剣を携えやって来たのかと思いきや、
黒の剣のキーマン・妣虎を知らなさそうだったり、
現地の上層部が無謀な遺跡発掘で黒竜の封印の一部を解いてしまったという
予想外の事態もあったりで疑問が残る。
戦闘バランスはそんなにノウハウがあるわけでないメーカーが作ったわりに優秀。
ただちょこちょこ迷いながら戦闘しているのが前提のバランスのようなので、
あんまりパッパと進めるとレベル上げばかりやらされている印象になるかも。