'99年に発売された1と'08年に発売された2のカップリング。1と2で9年の差があるので、安定度は2作で大きな隔たりがある。しかし根底に流れる『俺たちはこういうゲームを作りたい』という情熱は変わらないと感じられた。超常現象やファンタジー的なボスがいるが、キャラクターたちの心情推移はリアルで丁寧。
<プレイ時間の補足>
1→19時間(オリジナルを7割くらい既に読んでいたので、攻略見てスキップしながらでこの時間。)
2→64時間(オリジナルは未プレイ。攻略本見ながら、全エンド・全プロフィールを埋めるのにこの時間。音声も含め、未読スキップは一切していない。)
1、2共に未プレイで、攻略を見ず頑張ろうとしたらパッケージに書いてある通り100時間はオーバーしそう。
ギャルゲーの姿をしているが、萌え的な要素は殆どない作品。
トリスメギストスという超常ラスボスがいたり、
(2では)主人公2人が他人の脳に接続し、記憶をいじる能力があるなど、
一見いわゆる【厨二】的な作品である。
しかしながら登場人物たちの心情描写は結構リアルで、ヒロインの駄目な部分やダークな部分も比較的遠慮なしに盛り込んでいる。
但し1は上記までの深みはなく、荒削りな印象。
その代わり2が全編シリアスであるのに対し、1はコメディタッチのシナリオなど毛色の違うシナリオが入っていた点は良かった。
厨二アレルギーがなくて、ありきたりな萌えゲーに食傷気味の人にお勧め。
ちなみに気に入ったキャラは2の現実界の主人公の相棒・トラボルタ。
ここでヒロインの名前が挙がらないというのが、この作品らしいかと(笑)
最後に初回版の同梱特典が酷い。
ペンダントは使い道ないし、サントラは1と2のメインとサブキャラのテーマ曲20曲が入っているだけの半端な代物。