実在の理論を引き合いに出した練りに練られた設定。常に目的が明確で中だるみのないシナリオ。大小数え切れない伏線。違うベクトルだが魅力的な二大ヒロイン。など非常に完成度が高い。
今作も『CHAOS;HEAD(NOAH)』に続き、主人公の声が付いているのが良かった。
シナリオの基礎力が高いのは勿論だが、
更に感情移入を高めたのは、岡部倫太郎役の宮野真守さんによるところが多かった。
主人公の厨二言動が「失笑→悲痛→高揚」へと変化していくのは特に感心。
極めて満点に近い作品だが、
Trueシナリオの分岐が頭を使う難しさではなく、運頼み・勘に近い難しさなのが惜しい。
シナリオに没入できるように
Trueルートはもう少し分かりやすくても良いのではないかと思った。