アニメーション・CGなどのグラフィック関係はほぼ完璧。さらに空お姉ちゃん最高!!逆にシナリオ・キャラクターは『媚肉の香り(以下、前作)』に比べると概ね劣る。中盤くらいで黒幕と大体のギミックが分かってしまうのが致命的。長文は前作のネタバレも多少あり。
前作と違って黒幕がただムカつくだけなのが大きなマイナス。
前作の黒幕も相当酷かったが、その計算高さ・悪辣さが魅力にまで昇華していた。
今回の黒幕が暗示と薬に頼りっきりだったのも、シナリオ的にイマイチだった理由。
特にHシーンは痒くなる薬や、額を押して命令するだけで全て黒幕の思い通りになる暗示ばかり。
Hシーン自体が長めなことも相まって、黒幕が暗示を使うたびに「またかよ!」と突っ込んでいる自分がいた。
グラフィック関係はほぼ満足だが、悲痛なシーンでも多用する漫画汗が浮いていた。
あと空お姉ちゃんの立ち絵の肩幅の広さと、ひかりの立ち絵の頭の形も少し気になった。
あと今作ではほぼ意味がなかった3Dマップも止めて頂きたかった。
スペックギリギリのPCユーザーとしては、動作が重いばかりで不快。
シナリオは初めて主人公の部屋の電気がついたときと、
ラストのハッピーエンドの流れは盛り上がった。
散々バッドエンドで精神的にボコボコにされた後のハッピーエンドは至福。
惨いバッドエンドの連続で挫折しそうな自分を救ってくれたのは空お姉ちゃん。
土天冥海さんは、クールだが母性的な優しさと一途な情熱を秘めているヒロインを作るのが本当に上手い。
前作の沙耶に引き続いて、非常に切ない萌えを堪能。
非処女という設定を強力な魅力にしているのも凄い。
『下級生2』である非処女キャラで散々叩かれたのに、メインヒロインを非処女にしたelfの英断には拍手をおくりたい。