フェチのエポックメイキング
もともと乳志向の強かった鏡氏が乳「のみ」へと歩みを進めた記念すべき第一作。
その後の超フェチ作品や、『巨乳ファンタジー』へと通じる方向性のハシリだ。
AVでも、なんで挿入とか余計なことしてんだ（笑）と思っていたおっぱい星人は多かっただろう。
しかし世間の常識・業界の常識が見えない壁を作っていた。
自分は昔からそれに気づいていて、大いに不満だった。
ゲームシナリオライター・作家の鏡裕之氏は天才だ。
AV界で天才というと作家性のある人になってしまって比較の対象がないから音楽界に例を取ると、サザンやBOΦWYやBLUE HEARTSだ。
革新的でありながら、大衆の求めるものに応え、その上をいってみせている。
実写AV関係者、もし呼んでいたら15年前のこれを見て勉強してくれ！
監督・女優・男優でこの作品を共有イメージにして、撮ってみようよ！
AVの乳フェチ表現が大人しくなりがちな最大の原因は、女性には乳フェチというものが本当の意味でわからないせいだ、と僕は思っている。
男はここまで、こんなにまでやりたいんだということを知ってもらって、受け入れてもらいたい。
「オッパイいじめて」「もう、いっつもオッパイばっかりなんだから…」などという単純ながら強力な煽りトークを真似てもらいたい。
アングルもシチュエーションも、AVでは気づかれていないものがこれでもかと沢山含まれている。
この作品や鏡さんの他の作品を真似するだけで、AVの乳フェチは向こう10年はネタにこまらないよ。
ファンタジー系は、Hやフェチのテクニックだけしか真似できないだろうけれど、「MILKジャンキー」シリーズなんて舞台が日常だからほぼ丸ごと使える。
この「1」は、若手の巨乳女優を玲奈に、キャリアのある爆乳女優を美月に配役すれば鉄板シリーズになるだろう。
話を本作に戻す。
娘も母も、絵と声がすばらしい。
繰り返しになるが、プレイは乳「のみ」だ。
立ち絵も常に胸の魅力を打ち出している。
破れなかった常識を03年に破っている。
乳プレイの選択肢が存在するのにジャンル初期の迷いがある。
今は一連の流れになってる。
どうせ全部味わうんだから、余計な操作無しで流れてくれたほうがいい。
果たして鏡作品以外で、この境地に達した作品があるだろうか？
今に至るも15年以上、フェチ感ではトップに君臨していないだろうか。