微妙。果てしなく微妙。素材は悪くなかったのだが、調理に大失敗したといったところか。特に、登場人物の心理描写が致命的に下手。突然の東京封鎖によって分かたれた恋人、家族。そして2年の時を経ての再会・・。これらの出来事も、本作のライター氏にかかってはまるで日常によくある風景のように淡々と描かれてしまっている。苦悩、葛藤、etc.。これら、登場人物が味わうはずの感情が、何一つ伝わってこない。また、厳戒下の都下に潜入する過程での緊張感もまったく描写できておらず、ただただライターの未熟さを露呈するだけの内容だった。
もうね、ライターを換えろと。換えてくれと。