とにかくキャラ同士の距離感、サクサク進むプレイ感がいい
話だけみると非常に地味な作品
設定だけならいくらでも引き伸ばせるのに説明は最小限
どころか重要な過去編すらフラグメントという小エピソード3つで済ませてしまっている
だからダレない
普通なら設定語りするところ、派手なバトルにするところをきっちり省いてくる
大作にありがちな「わかってるからとっとと先いけよ」という感覚が全く無い
ちゃんとユーザーのこと考えてテキスト書ける稀なライターさんだと思う
キャラ同士の掛け合いもまた地味
これまた設定ならいろいろキャラ付けできるのに、決してわざとらしい極端な行動を取らせない
例えば従姉妹の翔子ちゃん、お兄ちゃん大好きがよく伝わるキャラだがヒロインとしての可愛さより子供らしい可愛さが重視されている
年上のさくややいろはに張りあってみたり、勇気を出して「好き」と言っても流されてしょんぼりしたり
口調、態度など、とにかく普通から逸脱しないようにしているのがよく分かる
理性的というか、人間的な柔軟さがある
エロゲ的な強烈な個性がない代わり、嫌いなキャラというのがまず出ないだろう
システムもフローチャート式でわかりやすく、いちいちsave loadしなくていい上分岐が分かりやすい
スキップと選択肢までジャンプも使いやすく、とにかくストレスレス、これは最高
そして魔妹さくや
おそらく2010年度最高の妹
まさに魔妹というべき魅力を持っている
作品としては伝奇的要素が中心にあるものの、あくまで純愛として進んでいく
下手にスケールを大きくしないことでしっかりまとめられている
萌えゲーに飽きたけど好きな人、理性的な主人公が好きな人、魔妹に興味がある人におすすめ