あのエピローグは卑怯
昔から恋愛ゲームは恋愛について描いてきた。
だけどそれは理想や願望でしかない。
しかし最近は、そも恋愛とは何ぞ? という作品が増えてきた。
この作品は、その哲学と真剣に向き合っている。
飛行機雲の向こう側というタイトルは本当に秀逸。
それはワンシーンではなく、ゲーム全体を通して表現されたことだ。
瑛莉バッドとトゥルーの対比、そのきっかけとなった選択。
それは現実にも言えることで、
あの美しく澄んだ青空は、しかしいつかは曇る。
だけど、止まない雨はないから。
それを乗り越えた先には――
好きという言葉の意味、重みを考えさせられる、そんなゲームだった。