他人の悲劇は喜劇なり
初の抜きげークリア作品。陵辱ゲー初プレイ。
恐る恐るプレイしましたが、面白かったしそこまでグロくもなく楽しめました。
物語の構成が良かったと思います。
サルテが死んでしまった理由をつきつめるために、クルーンが用意した劇で記憶を追体験していく物語ですが、先が気になり読み進められました。また、急展開もあったのでそれも良かったです。
前半には気高い姫であるサルテが陵辱され、快楽堕ちや快楽に堕ちないように耐える様をみてめちゃくちゃえっちやなぁと思いました。気高い女性キャラが好きな人には凄い刺さると思います。
陵辱なんで絵のグロさでも攻めてくるかなーと思いましたがそこまでグロくなくて安心でした。シナリオゲーで比較的グロい殻ノ少女の方が絵も文章もキツかったです。尊厳が犯されていくのも陵辱ですもんね。グロくなくて良かったです。
後半になるとサルテが王女ではなく王女サロメの影武者だったことがわかり話が急転します。内面は劇中のサルテと変わりませんが、影武者のため自分であることを禁じられ、サロメに尊厳をぶち壊され鬱屈とした感情を溜め込んでいました。サロメのイジメは正直胸糞でしたが、サルテの歪んでいく様はよく描かれていたと思います。クーデター後にサロメが犯されていたシーンは正直たまらんでした。それを見て壊れたように笑うサルテもまた滑稽で愉悦でした。
人の不幸は蜜の味という言葉のように、全く関係ない人間からすると、やはり人の悲劇は楽しいものです。真の善人でない限り多くの人間がそうだと思います。サロメからイジメを受ける描写が続き可哀想だなと思ったあとにサロメが犯されてサルテが愉悦する姿やサルテはマリーが子供のために体を売っていたのをみて生きる活力を得ていた、他人からマリーに手が下されるくらいなら自分が壊したいという壊れた発言は、自分の憎い相手や見下している人間が不幸な目に遭うのが楽しいと感じる人間の醜さが現れていたとおもいます。
そして物語最後、クルーンがサルテであったことが分かる場面で、観客(プレイヤー)に向けたメッセージとして、悲劇のヒロインでなく喜劇のヒロインになれたと言っていましたが最高に皮肉が効いていていいなと思いました。犯される登場人物に興奮したり悲劇的な展開にハラハラしたり、プレイヤーは彼女達の悲劇を喜劇として楽しんでいました。そう、まさに自分は観客(愚か者)でしたね。
最初から最後まで皮肉が効いていたサルテ(クルーンを含む)には惚れ惚れしました。
人の不幸を喜ぶのはゲームだけにしておきたいっすね。ケラケラケラ。