優しくて無垢だけどチョロインです。 【感想修正】
初めてNTRジャンルのエロゲをプレイしたのが本作品で、その時かなりの衝撃を受けた。
そんな本作品を改めてプレイしたので感想を修正してみた。
点数はこの作品の良し悪しではなくおかずに使えたかの評価なので悪しからず。内容的には90点つけてもいいかも。
改めてプレイしてもやっぱり寝取られの王道ストーリーで初心者向けなシナリオと思う。
気の弱い優しくて世間知らずのかわいい人妻が強引な間男(ヒロインの夫の会社の上司)に寝取られるもの。
イケメンで高スペックな間男が主人公に嫌がらせをするためにわざわざ隣に引っ越してきて...とお決まりの展開。
これだけ条件そろってればヒロインが寝取られる展開が目に見えると今なら思うのだけど、初めてプレイしたときはNTR耐性がゼロだったので、この展開にこの先どうなるんだろう的に結構ドキドキものだったのが懐かしく思える。
本作品をプレイした以降にNTRモノを何十本もプレイしたけど、改めて本作品をプレイすると今まで見えていなかった色々とツッコミ処が目についた。
唯織は可愛いし性格は大人しくて清楚な感じだが流されやすく押しに弱い世間知らずの性格。寝取られモノにはよく出てくる王道のタイプのヒロイン。平凡で幸せな日々を過ごしていて夫に何の不満も無いはずなのに、ふとした心の隙が警戒心を削いで間男を近づける要因になる。
日頃から夫に対して良い印象を持っていなかった夫の上司・桐山が、ある日酔いつぶれたフリをして帰ってくる。
気優しいヒロインは隣人として見かねてこのを桐山を介抱するが、そのちょっとした隙でヒロインが犯されてしまう。内気で小心なヒロインはその事実を主人公にうち明けられず、間男に脅され続けて何度も身体の関係を持つうちに・・。主人公もその異変に気付き、ヒロインが隠している事実を掴んでいるにも拘らず、それを問いただせない無様なヘタレを決め込む。
NTRゲーの典型的な展開ではある。
主人公とヒロインは見合いによる結婚であり、お互いの愛情の深さを表現するシーンが少なく、いちゃラブ的な場面がもないのでヒロインの女としての魅力表現が十分でない。なのでヒロインの態度が徐々におかしくなってきて遂に間男とのセックス場面を目撃した際にも、えっどうしてこんな状況に・・・? というような懐疑心、焦燥感や屈辱、ヒロインに対する失望や間男に対する憎しみといった寝取られ特有の感情がプレイヤーに沸きにくい。
一度修羅場を経て和解後に、本来なら憎むべき相手の間男がヒロインに1年振りに連絡すると、平凡なことを物足りないと日頃感じていたヒロインはあっけなく間男の元へ出向いてしまう。
そして情事を重ねていき遂に彼女は主人公に告げる、あなたでは満足できないと・・・・。
この辺り、何故間男に靡いたのか、主人公じゃダメだったのか、ヒロインの心境の変化をもっと丁寧且つ明確に表現してくれないと快楽に溺れたビッチなバカ女という印象になってしまう。
エンドは2つ(視点の違いでは3つ)だが元鞘エンドはない。
ここまでの展開から、堕ちたヒロインを間男から取り戻したいという感情もプレイヤー視点からは薄い。
主人公が未練たらたらな選択肢を選ぶとヒロインの言い訳と後悔じみた心情が一応表現されるが、そう思うならさっさと謝って夫の元へ戻れよっと、怒鳴りたくなるね。
絵は綺麗だし声も合っていてエッチシーンもそれなりにエロくてそこそこ使えるけど、づか氏のシナリオはおんぼろ月氏作品のNTRとは思想が全く違うんだなということをつくづく感じる。
12あるパートでいちいち主人公視点とヒロイン視点を選ばせる進行は本当に煩わしい。細かく視点を分ける意味があるのか? おんぼろ月氏の作品が多く採る手法(1周目は主人公視点、2周目でヒロイン視点解放みたいな)の方がよっぽどプレイしやすいし、感情移入もできたかなと。
声優さんの演技はヒロインのキャラにマッチしていてとても良かったと思う。
だが、ヒロイン、三住「唯織」がテキストでいつの間にか「伊織」になっていた。
誤字はきちっとデバッグしようよ。