スワッピングとNTR 似て非なりを明確に示した優秀作 【感想更新】
同ブランドには後発でづか氏の「恋人スワッピング」という作品がありますね。
自分にとって本作のプレイが後でしたが、同じスワッピングを題材にしたものでも随分と異なる印象でした。
というか、「恋人スワッピング」の方は主人公の寝取らせ性癖を目ざまさせるきっかけ的な扱いでしたが、
本作はきっちりとスワッピングがメインテーマでルールを破ったり裏切る行動(浮気)つまり罪を犯すと、
その罰を明確に受けるシナリオとなっていてコンセプトがはっきりしているのが非常に良いと感じました。
選択肢によりHappyエンドとBadエンドの両極端に別れ、しかもBADエンドはリアリティに富んでいて、
どちらのエンドでもプレイヤーが納得できる展開でありプレイ後のもやもや感が少なかったですね。
(自分にとってはだけど)
しかもBadルート(寝取られルート)がもはやスワッピングを超えた浮気裏切りでエロさが強いのがなんともいい。
勿論、鬱感(主人公視点で恋人に浮気されたことに対する嫌悪感、怒り)もそれなりにある。
”スワッピングなんてしなければよかった。” と4人が共通して思ったこととされてるけど、
スワッピング自体が悪いのではなくて恋人や親友を裏切ったり欺いたりする行為が破滅を生むという戒め。
やっぱり「スワッピング・プレイ」には実の恋人との心のつながりや信頼、それと思いやりが必要という教訓。
それに寝取り・寝取られとスワッピングは明確に違うということ。
似て非なるもので一色たにしない優れた作品と思う。
おんぼろ月作品では珍しく? 「 」のつかないテキストが第三者的な俯瞰視点で客観的なものだったのも好印象。
絵やヒロイン(特に博美)の声もエロくてとても良かったです。
おまけのスタッフルームでライターさんの実体験がストーリーの元となっていると語っているだけあって、
ノンフィクションらしいリアリティに富んだ展開がプレイヤーの納得感と鬱感を惹きたてた良い作品でした。