他孕の要素は薄い・・・
他孕モノがおんぼろ氏作品でたて続けに世に出されてた頃の旧作ではあるが、今回初めてプレイしてみた。
これまで草刈氏作品であまり使えたものは無かったので本作も同じかなと思ってたが、
プレイしてみると話としてはよく纏まっていて初めてシナリオ・ストーリーに引き込まれた。
ただ、敢えて他孕シリーズと名乗る必要があったのかと疑問符がつく。
ヒロインが妊娠したのは不可抗力的で、このシナリオのメインテーマでもなければ、
ストーリーの流れの過程に於いても必ずしも重要な位置づけとなっていないので。
主人公は双子の弟・弘樹、ヒロイン・美咲と兄・悠樹の3人が登場人物。
2周目のヒロイン視点で、美咲の母親と双子兄弟の父親が浮気エッチしてるシーンを悠樹が目撃する、
ここがこのシナリオで重要な意味合いを持つことに。
つまり自分(悠樹にとって)の母親が死んだのは美咲の母親と自分の父親との浮気が原因だったと。
衝撃的でもあったが、その回想シーンは結構興奮モノだった、と同時に美咲が淫乱である素性を想像させる訳だ。
寝取られモノなので当然間男が存在するが本作では悠樹がそれ。この悠樹の引き篭る原因が母親の死。
悠樹が美咲への憎しみを抱くきっかけは、美咲の母親が淫乱で双子兄弟の父親をたぶらかしたのが原因で離婚し、
その為に自分の母親が子育ての為に働きすぎて無理をして病死した元凶と信じて疑わないことにある。
『親の因果が子に報い』その淫乱な母親の血を継いだ美咲も当然淫乱で同罪であり、
そんな女と恋人関係にある弟を救いたいとの思いからだったという。
この論理を悠樹から語られた美咲は図らずも納得してしまい、
自分も母親同様淫乱であることを自覚して主人公が見てる目の前で悠樹からの凌辱に快楽堕ちする。
ここまでの数々の付箋とその回収、展開は良くできている。
美咲がひたすら弘樹に隠していた事実を悠樹に暴露される場面でそれが証明されてしまうが、
愛する彼氏に暴露するところまではいいのだが彼氏への気遣いの無さというか駄目加減が半端なく
(テキスト、絵や声)、主人公の言動もヘタレでおまけの3Pとかほんと余計だったね。
おかげで主人公視点での屈辱感、焦燥感、悲壮感、敗北感などNTR特有の鬱の感情が沸いてこない。
(草刈氏のテキストはここが弱点)
あるエンドでは間男の悠樹が2人の元を去って一見元鞘と思いきや・・・はは、なるほどそういうのもありかと。
悠樹の恨み、恐るべし。2代に亘って2つの家族を淫乱な母娘が壊した物語だということ・・・?
台詞だけでCGのない展開や、プレイヤーに場面を想像させる手法?(単なるCG作成の節約?)
おんぼろ月氏が描くネトラレとは異なった趣向が見えてこの作品に限ってはよかった。
「おまけ」にヒロイン役の声優の後談が収録されていて、
声優の本音?? が垣間見れて(聞けて)これも面白かった。