minoriの復活劇
夏ペルはヌキとしては素晴らしかったけど、ストーリーがダイジェスト風で色々残念だった。
そのストーリーの弱点を克服し、エロは更に強化されたのが12の月のイヴだった。
ストーリーは先に雑誌で告知されていた通り一本道で実質由紀√のみ。
ほかの√はいわば由紀√の踏み台に過ぎない。
みずか√、杏鈴√もそれぞれの問題解決をしていくが、その中で残された謎は由紀√で回収される。
だが、この作品は物語の仕掛けを見るものでは無い気がした。
恐らく、キャラの感情に移入し共に進めるかという点で共感できるか問われている。
いかにもかつて、はるのあしおと、efとそこを強く押し出したminoriらしい作品だ。
杏鈴√は特にエロゲであることを意識させられ、みずか√で物語の面白さを見せられ、由紀√で人の強さを知る。
そんな作品を仕上げてきたminori。
「ヌキゲメーカーになった」と揶揄されていたところにこのカウンターを正面から打ち放ったのは見事としか言いようがない。
これこそminoriの大復活劇であり、ターニングポイントなのだろう。
満点をつけなかったのは、これだけのものを仕上げた以上まだいけるに違いないという期待からだ。
古豪復活の名に相応しい名作を年頭にプレイでき、2014年、まだまだエロゲは面白いと言えそうだ。