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poniteさんの戦極姫5 ~戦禍断つ覇王の系譜~の長文感想

ユーザー
ponite
ゲーム
戦極姫5 ~戦禍断つ覇王の系譜~
ブランド
げーせん18
得点
72
参照数
3779

一言コメント

非常に時間のかかるゲーム

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

時間泥棒とは違って文字通り時間のかかるゲーム
ただしこの手のゲームだと時間かかるのは当たり前なので
作業ゲーと分かっていてプレイ出来る人推奨
メインは全ルートプレイ済み


~システム関係~
前作と違って兵種によって特徴が出来た
槍:反撃強化
馬:移動後攻撃(要は先制攻撃)。正面のみ隣の列は不可
弓:正面に射程2なのと範囲攻撃可。ただし正面が射程内でないと範囲攻撃も不可
という具合で相性要素だけではなくなった
4よりは面白くなってると思う

ただしやる事は一緒
・とりあえずイベント回収するために切腹なしにする
・兵数増やす
・各地域で防御拠点として最適な場所を考えてそこまで進軍を繰り返す
切腹なしにしても逃走失敗するとユニット消滅するので結局セーブ&ロード+調整するか周回するかは必要

ゲーム性を求めるなら切腹有りでセーブ&ロード+調整は控えるべき

色々コマンドあるんだけど序盤で多少使うくらいで
中盤くらいからは兵数増やすと全て解決する
城レベルと野戦エリアの大中小によって兵数と部隊数調整するだけで
ほぼ攻城戦のみでホイホイ城落とせる上、相手がほぼ攻めて来ないので途中からひたすら城落としつづけるだけが続く
海戦は城レベル関係あるのでそこは城レベル上げたりはする
シームレス機能は便利だけど縮小すると野戦エリアの大中小が分からなくなるので結局拡大するという・・・


~シナリオ~
とりあえず前と一緒で島津からプレイ

[ 島津家 ]
話的には主人公が実は養子で兄弟じゃないから
結婚も出来るよ?という感じで各種ルートと
これからも家族でよろしくルートと戦闘で負けると敗北ルート
基本的に前のシリーズと同じような感じでほんわかした雰囲気が多いです
家族間の日常的なやりとりがメインなので話にヤマらしいものがない

[ 織田家 ]
大きく分けると今川と足利との対決がメイン
今川戦負け→今川戦勝ち→武田&北条戦→東の残り勢力の連合戦→西の連合戦
今川との戦の間は面白く
顔グラすらない門番の人が捕らわれた信行が帰ってくるのを待っていたシーンは結構好きでした
足利との戦に入ると登場人物が沢山出てくるだけで内容が薄く消化試合のような感じで読んでました
織田姉妹と主人公の関係の方は
姉妹共に主人公に好意を持っていて最初姉が身を引いて妹に譲ったが
妹は姉の気持ちを汲んで、二人とも主人公が好きでもいいじゃない?というところに落ち着く
だが敢えて言おう信行の方がかわいいと!
両方とも主人公に好意を持って二人と関係を持つが
個人的に信行の方が見ていてかわいかったです

[ 伊達家 ]
最初から好感度が高いヒロイン達がそれぞれ主人公にモーションをかけていく
さえ、小十郎、成実の順に気持ちを伝え結ばれる
皆それぞれの状況は理解した上で、状況を受け入れ主人公と甘い時間を過ごす
正宗が当主になった後主人公が攫われる事件が起こり
これを機に正宗が自分の気持ちが恋愛感情である事に気付き
主人公を助けた後思いを告げ結ばれる
最終的に主人公は誰か一人は選べずに皆自分の嫁として迎えハッピーエンド

一応撫で斬りと主人公が攫われる部分くらいが話の見せ場かもしれないが
それほど大きい話でもなくさっくり終わるので見処らしいところはない
さえちゃんはいい女という感想

[ 武田家 & 上杉家 ]
武田&上杉ルート
途中の選択肢で武田家か上杉家かルート分岐
ザッピングのような感じで一つの話を武田家と上杉家視点で行う感じで話が進んでいく

最初は武田家に仕える者として話が始まる
序盤から義清との戦で危機的な状況に陥り年配の重臣を失う
以後武田家と上杉家との長い争いが始まる
上杉家に間者として入り、再開した景虎の器の大きさに惚れる

忠義を全うし武田家に情報を持って帰ると武田ルート
中盤の武田姉妹と恋仲になってからは話が落ち着き始め
最終的に上杉家と不可侵協定を結んで一時の平和を噛み締める所で終わる

間者として入り、上杉家に残ると上杉ルート
武田家との争いが一時休戦し、高野山で景虎が告白しその後結ばれる
以後武田家と似たりよったり

中盤くらいまでは話に波があって面白い
上杉ルートで最後の協定を結ぶ際の水原さんにはやられました
両ルートのシーンで景虎と信玄が雨宿りするシーンは対称的な二人のやり取りが良かったです

私的に景虎がヒロインで一番好きなキャラ
景虎が男前気質で声優の青葉りんごさんは個人的にロリ系よりこういうタイプのキャラの方が合っている気がします
色んなキャラを演じられるのは凄いですけどね
恋人になってからは女性らしさが出るので普段とギャップがあって良い


[ 長宗我部家 ]
四国統一しました
日の本を統一しました
程度の話

基本的には長宗我部元親が主人公に対して甘えてるだけの印象が強い
どちらかというと普通の女の子ぽいようなヒロイン
三好家とか出てきたけど本当に登場しただけで終わるので
最初の方で元親が一人で無双した以外は戦らしい場面がほとんどない

[ 足利家 ]
仕官先を探す主人公と義輝が放浪しているところから始まる
義昭が織田の後ろ立てで将軍位についたが陰謀により
義昭が誑かされ、織田に反感を買ってしまう
信長の判断に対し、足利家に対して危険と感じた明智光秀は
信長に薬を盛って弱らせてから殺害。その後自害する
秀吉は怒りのあまり義昭に糾弾し、そのまま相討ち覚悟で義昭を討とうするが
妹を心配し帰家した義輝によって止められる
そのまま主人公も足利家に仕える事となる
程なくして足利家に対する一連の騒動が三好家の長慶ではなく他の者が画策したという考えに至った主人公は
その究明に乗り出す
久秀が首謀者と判明はしたものの織田家に逃げのびられる
織田家に逃れた久秀は信行を唆し、弔い合戦をさせるように仕向け
織田家と足利家の戦が始まる
途中の選択肢で義輝か義昭&忠興ルート
織田家が不利になり足利家が講和を求める
始めは突っぱねていたが、織田家が久秀の所業に気付き講和を受ける
両家が上手く収まり秀久と三人衆の沙汰が決まり久秀の切腹の儀が行われるが
その儀を利用し爆弾を仕掛け両家を道連れにしようと画策するが
主人公によって事前に露見し久秀以外の死者を出さずに済む
最後は日の本を統一して終わる

話の長さ的には織田が一番長く二番目辺りに長いのが足利ルートだろうか
見ての通り久秀があちこち引っ掻き回すため他のルートよりも話のテンポがよく
読みやすいのではないかと思う
また主要人物が死ぬような話も足利ルートのポイントである
と言う感じでストーリー的に足利家が私的に一番良かったと思える

[ 毛利家 ]
主人公が大内家から毛利家に仕えるところから始まる
毛利家での生活の話が多く
主人公は輝元に相談に乗って貰い、自分の気持ちを伝えようとしたところ
先に隆元に気持ちを伝えられ、両思いと分かり結ばれる
あまり子作りに積極的でない二人に対して元就が進言をする
暫くすると元就から隆元が家督を継ぎ当主となる
その後毛利家が協力し大内家の内乱を納め、日本を統一しましたで終わり

気持ち良くて放尿するヒロインってだけ


[ 大友家 ]
主人公との関係はお友達から
序盤から内乱で当主が殺され宗麟が当主となる
龍造寺家を倒し九州統一を目指す
九州を統一すると外国に脅威に対抗するため日の本を統一を目指すが
保守的な考えの老害達によって再び内乱が起こり、それを鎮圧
暫くすると主人公が宗麟に対し告白、両思いと知り結ばれる
外国の文化などを取り入れつつ日の本を統一し子供を作ってお終いとなる

宗麟のノリが軽く見た目もギャルっぽいのもあって一見お馬鹿のような感じだけど
偶に策を出したり周りの機微に敏感なところもあり、一応頭は切れるということらしい
唯一?腹ボテでセックスするヒロイン
戦では相手に対して心理的効果のある策を使う描写が多く
史実ではどうか知らないがこのゲームの宗麟らしさは感じる
他のルートの場合はどちらかと言うと地理的な戦略が多く脳内で補完する必要がある
効果が分かりやすい分、他のルートよりは策が映えて見える

家によってシナリオの面白さも違うので
自分に合ってないの引いても、他のルート読んでみたら当たる事もあります


~キャラクター~
前と一緒で魅力的なのキャラもいるので
何人か当たればそれでいいかなと思ってます
私的にはメインヒロインの武将よりサブの方が好きでしたがw
秀吉とか九鬼とかノリの軽いキャラは見てて楽しいですね
男武将もそこそこ良い


~まとめ~
4よりPCの必要スペックが上昇してるので購入前には注意
私的に数周して飽きたらセーブデータ拾ってきて史事回想でシナリオ読破がいい
ボリューム的には十分値段に見合ってると思いますが、ひたすら作業プレイなので人は選ぶと思います
点数が低めの理由としてはボリュームはあるがそれに見合ったシナリオやゲーム性が追い付いていない事である
ゲーム性に関しては周回がしたくなるような要素がない
シナリオに関しては 周りの因縁のある武将との話が終わった後→日の本統一しました という流れ自体は駄目とは思わないが、家によっては本当に内容がないとしか言えない
次にプレイするとしたら戦極姫10くらいでしょうか?(笑)
シリーズの積み重ねによって何か得る物がある事に期待しております